アトピーはホコリや汗によって悪化する恐れがある

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アトピーでは、ハウスダストなどのホコリや、体から出る汗によって、アトピーの症状が悪化してしまうことがあります。それでは、なぜこうした要因がアトピーの悪化につながるのでしょうか。

これは、ホコリや汗が皮膚にとって刺激となるからです。そこで、刺激となる環境を改善することの重要性について述べていきます。

汗とホコリによって悪化したアトピーの症状

以下、私の知人の体験談です。

彼は以前、自分が住む場所とは離れたところにある、ダンボール製造工場に勤務していました。当時の彼が担当していた部署では、「数枚の紙を重ね合わせてのり付けすることで、1枚のダンボールにする」という作業を、機械を使って行っていました。

このとき、紙を貼り合わせるのりが固まらないようにするため、現場はつねに高温にさらされていました。この環境のため、体からは玉のような汗が次から次へと出てきて、そのたびにタオルで汗を拭いていました。

もともとアトピーもちであり、その汗のせいもあり、体にかゆみを感じることが頻繁にありました。結局、我慢できずに皮膚をかいてしまい、皮膚を傷つけてしまっていました。

また、ダンボールなどの紙を扱う工場であるため、ときにはマスクが必要になるほど、ホコリが気になることもたびたびありました。

さらに、常に高温にさらされる環境での勤務のため、彼に限らず、ほとんどの人が半袖の作業着で働いていました。そのため、知らず知らずのうちに、ホコリによって腕が黒くなることがたびたびあったのです。そして、腕に大量のホコリが付くことが重なるごとに、彼の腕の肌には湿疹が表れていました。

アトピーをもつ方の場合、肌の環境には充分に注意する必要があります。肌を清潔に保つことが、症状改善にとって必要な一番の近道なのです。実際、彼は環境の悪い工場で働くことで症状が悪化しました。ただ、そこを辞めた今では、かなり改善されたそうです。

肌の環境を整えるための行動を起こす

結局のところ、アトピーの症状を改善させ、アトピーを悪化させないようにするには、自分自身で環境を変えていくための努力を行う必要があります。

それは、「皮膚を治す薬を使わらなければならない」ということではありません。そして、ホコリが舞う職場をやめなければならないということでもありません。自分の可能な範囲で、環境を整える必要があるのだと考えてください。

たとえば、汗で体がかゆくなるのであれば、吸収性のいい服を着るのがいいかもしれません。さらに、もし部屋を涼しくできるのであれば、汗をかかないために部屋を涼しくするのもいいでしょう。

ホコリでアトピーが悪くなるのであれば、長袖を着たり帽子をかぶったりして、ホコリができるだけ体につかないような対策をすることが望ましいです。また、それほど広い部屋でなければ、空気清浄機を設置してホコリを取り除くのも適切です。

もし、自分のいる環境によってアトピーに悪影響が出るのであれば、上記のように、できる範囲で環境を変えることを考えてみてください。そして、アトピーの悪化を何としてでも食い止めていただければと思います。

どうしても変えられない環境にいる場合には

人によっては、冬場などの乾燥する時期に外で仕事をしなければならないなど、どうしても厳しい環境に身を置かなければならないことがあります。

体験談中の彼の場合であると、高温にさらされる場所での仕事や、ホコリが多い場所での作業などがあげられます。ただこの場合であっても、やはり自分の意思によってできるだけ自分の体の環境を良い方向に変えていくしかありません。

もし、寒くて乾燥する場所で、冬場活動しなければならない場合には、アトピー患者に限らず、こまめに保湿クリームを塗る必要があります。アトピー患者は肌がカサついてかゆくなりやすいため、ステロイドなどの薬剤を塗るのも重要になるでしょう。

最初は面倒くさくて、なかなか環境を変えることができないかもしれません。ただ、できるところから少しずつでも変えていけば、やがてそれが習慣となって定着していきます。そうすれば、意識しなくても勝手に体が動き、面倒などと感じずに自分に合った環境を作れるようになります。