アトピー患者が石けんで体を洗う場合の回数と洗い方

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アトピーの方のなかには、皮膚の環境を少しでも良くしようと、1日に何度も石けんで体を洗う方がいます。しかし、この行動はアトピーにとって逆効果となる恐れがあります。またこのことには、皮膚の表面にある物質が関係しています。

皮膚の表面にある物質

アトピーの患者さんの皮膚の表面には、アトピーの原因となる物質(アレルゲン)が存在しています。それに加えて、前日に皮膚に塗った薬剤なども皮膚の表面に残っています。これらの物質が皮膚に悪影響を与え、アトピーの症状を悪化させてしまうことがあります。

しかしながら、上記のような悪化を避けるために、何度もゴシゴシと洗うことで、かえって皮膚に傷をつける恐れもあります。こうなると、肌のバリアー機能が低下して、刺激に対して敏感になります。

つまり、皮膚の表面には皮膚を守る役割を持つ物質(皮脂など)も存在しているのです。これら皮脂などの物質は、異物が勝手に侵入しないように、肌を守ってくれているのです。

皮膚を石けんで洗いすぎてしまうと、皮脂などの皮膚を守る物質も洗い流され過ぎてしまいます。その結果、かえって皮膚に悪い影響が出てしまうことがあるのです。以上のことから、体を石けんで洗うときに最低1回は必要だが、石けんで何度も洗いすぎるのは良くないといえます。

アトピー患者が体を石けんで洗う場合のポイント

多くの人の場合、1日に最低1回は体を石けんで洗っているのではないかと思います。ただし、人によっては2回以上体を洗いたいと考える人もいるかもしれません。

1日に2回以上体を洗う場合、石けんを使って洗うのを1日1回まで制限するのがポイントになります。つまり、1日のうち「1回は石けん洗いをするものの、もう1回はシャワーだけに留める」などの対処をします。

石けんを使って体を2回以上洗ってしまうと、皮膚の表面にある皮脂のような「皮膚を守る物質」を落とし過ぎてしまいます。それを防ぐためにも、石けんを使うのは1日1回までに制限することが大切です。

夏の時期のようにプールに入った後や、運動などで汗をかいた後などでは、体を洗い流したいと考える人は多いことでしょう。しかしその一方で、皮膚の表面には落とし過ぎてはいけない物質があることを忘れてはいけません。

また、アトピーに悩んでいるが体を洗う場合、タオルで体を強くこするのは避けてください。アトピー患者の場合、そうでない方に比べて皮膚が弱いです。もし、アトピーもちの人がタオルで皮膚を強くこすってしまうと、皮膚が傷つき、アトピーの症状に悪影響が出てしまいます。

石けんを付けたタオルで体を強くこすると、体を洗っている実感が強く感じられ、より清潔になれるようなイメージがあるかもしれません。しかし、せっかく皮膚を洗っているにもかかわらず、皮膚を洗うことによって病気が悪化してしまうのであれば本末転倒です。

なお、アトピー患者が石けんで体を洗う場合には、あらかじめ手のひらで石けんを泡立ておき、泡立てた石けんを皮膚に塗るようにして体を洗うのが良いです。この方法であれば、皮膚の表面が傷つくことなく、体を洗うことができます。

また、体の部位によっては、背中などのように手では届きにくい場所があるかと思います。そのような手が届きにくい場所を洗う場合には、柔らかい生地のタオルに泡立てた石けんを含ませ、なるべくやさしい力で洗うようにしましょう。

アトピー患者が体に石けんを使う場合には、上記のような注意点があげられます。ただ、石けんの付け方だけでなく、体についた石けんの落とし方も重要です。

アトピー患者かどうかに限らず、体についた石けんは念入りにしっかりと洗い落とすようにしてください。体に石けんが付いたままになってしまうと、その石けんが原因で皮膚が刺激され、かゆみなどを発生させる恐れがあります。

石けんを洗い落とす場合には、石けんが付いている場所に十分なシャワーの水を当てるのが良いです。また、シャワーの水圧をある程度強めにして落とす方法や、温度を温かくして落ちやすくする方法などもあるかと思います。

このように工夫して、体の表面に石けんが残らないように気を付けてみてください。少し工夫するだけで、アトピー症状を大幅に改善することができます。