アトピー患者の皮膚の性質と、洗濯機のカビによる症状悪化

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アトピー患者でない人の皮膚は、pH4.5~6.5の弱酸性になっています。

一般的な固形石けんはアルカリ性であるため、皮膚を石けんで洗った場合、洗い終わった後は皮膚のpHが11あたりまでになります。ただ、正常な人であるとpH3.8~5.6の汗と、汗に含まれる尿酸や乳酸によって、15分ほどで皮膚が弱酸性へと戻ります。

また、アトピー患者でない場合、洗った皮膚の表面は皮脂膜によっておおわれます。これにより、皮膚がガードされます。その一方で、アトピー患者ではこうした機能が皮膚破たんしています。

アトピー患者の皮膚の特徴

アトピー患者の皮膚は、そうでない人の皮膚に比べて、特定の刺激に対して敏感に反応してしまいます。さらに、アトピー患者の皮膚は、最初からpH10~12と強いアルカリ性に傾いています。

また、アトピー患者によっては、汗腺が壊れていることがあります。壊れている汗腺からは、汗が分泌されません。そのためアトピー患者では、そうでない人よりも汗が出ない場合があります。

汗腺から出る汗には、「汗と一緒に体の熱を外に放出する」という体温調節の役割もあります。そのため、アトピー患者によっては、年中クーラーに頼りきりになってしまう人がいます。

また、アトピー患者によっては、皮膚表面を守る皮脂膜がほとんど作られないこともあります。皮膚の角質層には、セラミド(細胞と細胞との間に存在する脂質)というものが含まれています。セラミドには、皮膚を保護する役割があります。このセラミドが皮膚から失われてしまっているアトピー患者がいるのです。

さらに、カビによってアトピーが悪化することもあります。

どのようにして、カビが皮膚に接触するのか

洗濯機には、回転層という部分があります。この回転層の部分には、カビが大量に発生していることがあります。

カビは、アルカリ性の環境を好みます。そのため、洗濯にアルカリ性の洗剤を使った場合、洗濯機内でカビが増殖してしまいます。この状態の洗濯機で服を洗った場合、カビが服にたくさん付いてしまいます。カビが無数に付いた服を着た場合、大量のカビが皮膚に触れてしまいます。

前述の通りアトピー患者の皮膚は、強いアルカリ性に傾いています。その状態の皮膚にカビが付いた場合カビが繁殖してしまいます。こうなると、カビによるアレルギー反応が起こります。その結果、アトピーの症状が悪化し、かゆみが起こってしまいます。

カビ対策を行い、アトピーを改善する

前述のとおり、アトピー患者の場合、皮膚にカビが付くことで、アトピーを悪化させることがあります。そのためアトピー患者は、できるだけカビに触れないようにすることが望ましいです。

もし、洗濯機で洗濯をする際に、アルカリ性洗剤を使っていた場合、洗濯機の回転層にカビが大量に発生している可能性が高いです。そのため、カビを落とす専用の洗剤で、定期的に洗濯機を洗うようにしましょう。これにより、服にカビが付きにくくなります。その結果、カビによるアトピーの悪化を抑えることができます。

また、洗濯で使う洗剤のなかには、通常のアルカリ性洗剤とは異なり、カビを発生させない特殊なものもあります。そのようなカビを発生させない洗剤に切り替えるのも、カビが服に付くのを防ぐのに有効です。

以上のことを心がけていけば、カビによるアトピーの悪化から身を守ることができます。そして、アトピーの症状も次第に改善に向かっていくでしょう。