運動による基礎代謝の向上がアトピー改善を加速させる

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アトピーを解消させるうえで最も重要になるのは、「食事内容の改善」です。食事の内容を見直さなければ、アトピーを治すことはまず不可能です。

そして、アトピー患者のうち、運動の習慣をもつ人ではアトピー症状が軽くなる傾向にあるとされています。その理由の1つとして、「運動を行うことで、体内で余分なエネルギーが消費される」ことがあげられます。

また、運動を行うことで筋肉が増え、「基礎代謝(生命を維持するのに最低限必要になるエネルギー)」を増やすことができます。このことも、アトピーの改善に関係しています。

人体において、基礎代謝の影響は大きい

私たち人間が消費するエネルギーには、基礎代謝のほか、「活動代謝(運動などの肉体的な活動で消費するエネルギー)」、「食事(食べ物の消化・吸収など)で消費するエネルギー」などがあります。それぞれ、以下のような割合になっています。

・基礎代謝 : 約60~70%
・活動代謝 : 約20~30%
・食事での消費エネルギー : 約10%

このように、私たちの消費エネルギーのうち、基礎代謝によって占められる割合はとても大きいです。

また基礎代謝量は、10代あたりで最も多くなります。そこから基礎代謝量は、年齢とともに次第に落ちていきます。そして、40代を迎えたあたりで、基礎代謝の量は大きく減少してしまいます。

そのため、40代以降の人が、10代の頃と同じような量と内容の食事を摂り続けた場合、食事で摂ったエネルギーが余ってしまい、体が肥満に向かってしまいます。

また、加齢による基礎代謝量の低下によって、食べ物の消化と吸収が若い頃のようには追いつかなくなっていきます。この状態で、10代の頃の食事量を摂り続けると、腸の中に老廃物や未消化物が溜まりやすくなります。それにより、腸内環境が悪くなっていきます。その結果、アトピーをさらに悪化させてしまいます。

ちなみに、基礎代謝量は年齢だけでなく、周りの気温にも影響されます。例えば、冬などの気温が低くなる時期ほど、基礎代謝量は大きくなります。これは、低温にさらされた体が、体温を維持しようとするために起こります。

筋肉を増加させることで、基礎代謝量が増える

私たち人間にある体の部位のなかで、基礎代謝に大きく影響を与えるものとして、脳・肝臓・筋肉があげられます。

脳は、たえず働き続けています。そして、肝臓では物質の代謝や毒素の排出など、重要な働きをしています。また、筋肉では自らを構成するタンパク質の合成と分解が、絶えずくり返されています。そして、筋肉が消費するエネルギーは、人体におけるすべての基礎代謝量のうち、20%以上を占めています。

筋肉で消費されるエネルギーのうち、その多くは熱に変換されます。この熱は、私たちの体内の温度調節などに用いられます。

筋肉の量は、日々の活動内容によって、増えることがあれば減ることもあります。そして、筋肉量が増加した場合、その分だけタンパク質の合成と分解が多くなります。その結果、基礎代謝量も増加することになります。

基礎代謝量が増えた場合、以前に比べて、食事で摂ったエネルギーを消費しやすくなります。つまり、食事などで摂った栄養が余りにくくなります。その結果、体内に老廃物が溜まりにくくなり、アトピーの症状を軽くしていくことができます。

筋肉量を増やし、アトピーの改善を速める

筋肉を増やすためには、運動を行う必要があります。筋肉を増やすのに適した運動には、腕立て伏せやスクワットなどの無酸素運動があげられます。さらに、筋肉を構成するタンパク質を十分に補給することも、筋肉の増加には不可欠です。アトピー患者の場合、サバやサンマなどの青魚からタンパク質を摂るのが良いでしょう。

なぜなら、それらの青魚には、アトピーの改善に役立つ「EPA(エイコサペンタエン酸)」や「DHA(ドコサヘキサエン酸)」が含まれているからです。

以上をまとめますと、アトピー患者が筋肉を増やしたい場合、腕立て伏せなどの無酸素運動を適度に行いつつ、青魚を食べてタンパク質を補うようにすると良いです。

筋力トレーニングとタンパク質の補給をそれぞれ続けていくことで、筋肉が増えて基礎代謝量が増加します。その結果、体内に余分な栄養が残りにくくなり、アトピーを改善していくことができます。アトピー患者のなかで、普段から運動習慣がない方は、食事だけでなく運動も治療に含めるようにしてみてください。