発がんを予防する食事・食品

体に良い食べ物に関して、数多くの情報があります。 例えば、「納豆」「トマト」「バナナ」などがダイエットに良いとされ、全国のスーパーからこれらの商品がなくなったことがあります。がんに関しても同様で、「菜食が良い」「がごめ昆布が良い」などさまざまな情報があります。

しかし実際は、これらの食品をとると100%痩せたり、がんにならなかったりすることはありません。今回はそのことを踏まえて、がんに影響を及ぼすといわれている食事について述べます。

発がん性が疑われる食品

焦げは、発がん性が疑われる食品の代表例ではないでしょうか。焦げの発がん性は、 1980年代の研究により、有名になりました。

肉や魚の中のアミノ酸、あるいは筋肉に多いクレアチニン、クレアチンを190℃以上で10分間加熱すると、10数種類の発がん性物質が発生するというものです。また、さんまの焦げも有名です。さんまを100℃で焼いた場合は問題なく、250℃の高温で焼いたときに発がん性物質が生成されるというものです。

焦げを代表に、発がん性が疑われる食品というものが多くいわれていますが、これらが発がん作用を発揮するのは、普段では摂取できないくらいの量を摂取した場合です。普通に生活していて、焦げだけが原因でがんになることはほとんどないと考えてください。

しかし、他の食品との相互作用などを考えると、何が起こるかわからないので、発がん性が疑われる食品は基本的には避けた方がよいでしょう。

発がんを予防する食事

発がんを予防する食事にはさまざまなものが挙げられます。今回は、その中から何例かを例に挙げて解説します。

肉食と菜食

発がん予防に肉食か菜食かは、よく議論される一つです。多くの発がん作用、発がん予防の報告がなされていますが、今回は私見を含めて述べます。

肉食が発がん率を上げることは間違いないと思います。しかし、これは純粋な肉食ではなく、糖質摂取を並行して行っている場合です。つまり、糖質制限下での肉食は、発がん率を上げないと考えています。

糖質はがんの一番の栄養源です。実際、糖尿病患者はがんを発症しやすいことが分かっています。結論としては、肉食が発がん率を上げているのではなく、糖質と肉食の組み合わせが発がん率を上げているのではないかと考えられます。

菜食に関しては、発がん予防が多くいわれています。これに関しても、その効果は間違いないと感じています。野菜の抗酸化作用や排便促通によるデトックス効果などがその理由として挙げられます。

これらは、上記のような発がん性がある食品などを摂取している場合にのみ効果を発揮するものと考えています。つまり、そもそも発がん性が疑われる食品などを摂取していない場合は、菜食による発がん予防は必要ないと考えられます。

しかしながら、現代社会で発がん性物質を完全に避けることは不可能です。そのため、多くの人は菜食の恩恵を受けるものと考えています。

緑黄色野菜と発がん

緑黄色野菜は、その野菜の色を作っている成分に発がん予防の効果があるといわれています。正確には、緑黄色というよりは、もう少し色の濃いカロチンにその効果があるとされています。

また、このカロチンには発がん予防の効果があるとされる一方で、がんを発生させる作用もあるとするデータもあります。

これらの結論ははっきりしておらず、その安全性に関しては慎重に検討する必要があります。しかし、これに関しても、普通の生活でこれらの害を受ける量のカロチンを摂取することはほぼないと考えてよいです。

このカロチンとは別に、野菜の摂取量と大腸、直腸がんの発がんの関係に関してもデータがあります。1ヶ月間の野菜摂取量が少ない国では大腸がん、直腸がんの発生率が多かったとされるものです。これに関しては、先ほど述べた排便促通によるデトックス効果が関係しているのではないかと考えます。

お茶の制がん効果

発がん予防の効果があるものとしてお茶も有名です。これは、ポリフェノールの抗酸化作用にその効果があるとされています。

発がんには過酸化物の発生が関係しているとされており、ポリフェノールはその過酸化物の発生を抑えます。また、細胞増殖を抑制するオルニチン脱炭酸酵素という酵素の役割もがん細胞の増殖を抑制する効果があるとされています。

これはお茶の中でも煎茶、番茶に多く含まれ、抹茶には少ないとされています。また、苦いチョコレートにも多く含まれるとされています。

このように、がんに影響する食品としては多くのことがいわれています。これらを以下にまとめます。

・「発がん性が疑われる食事」を中心とした生活習慣を避ける
・しかし、現代社会ではそれらを完全に避けることは難しい
・発がん予防に効果がある食品を摂取することは、多くの人に有益である可能性が高い
・野菜、お茶などがその代表例として挙げられる

食事だけに関していえば、まずは糖質制限をすることが良いといえます。しかし、がんに影響するものは食事だけでなく、ストレスや睡眠、運動習慣などさまざまです。がんに関してだけでなく、健康に関しては、多くの要因を組み合わせて考える必要があります。