便秘の原因である自律神経系のバランス:副交感神経と腸内環境

便秘が多くの人を悩ましている理由は、便秘の原因がはっきりしていないことにあります。つまり、原因をはっきりさせれば便秘は改善できます。では、便秘の原因には何があるでしょうか。

便秘は、原因によって大きく3つに分けられます。それは、「ストレスタイプ」「腸の運動不全タイプ」「直腸・肛門タイプ」の3つです。

この中でも、最も多いのがストレスタイプです。

これは、自律神経系のバランスが崩れることによって起こる便秘です。自律神経系は、活動時に働く「交感神経系」と、リラックス時に働く「副交感神経系」の2つに分けられます。

排便のときは、副効果神経系が働くことによって、スムーズな排便が行われます。つまり、副交感神経系の働きが弱いと便秘になりやすいということです。今回は、この自律神経系のバランスが腸に及ぼす影響について解説します。

便は腸内細菌によって作られる

実は、便の半分は腸内にある細菌によって作られています。腸の中には、約1.5キロにもおよぶ腸内細菌が住んでいるとされています。

この腸内細菌は、腸に対して有益な働きをする「善玉菌」、反対に悪影響を及ぼす「悪玉菌」、その2つのうちの優位な方に味方する「日和見(ひよりみ)菌」の3つがあります。そして、この3つがバランスをとることによって、腸内環境を整えているのです。

通常、その3つの比率は「善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7が理想です。つまり、日和見菌が圧倒的に多いため、腸内環境は少しの変化で大きく変わることがいえます。

善玉菌が少しでも多くなると、日和見菌は善玉菌を加勢するため腸内環境は一気に良くなります。この逆も同様であり、悪玉菌が少し増えると腸内環境は一気に悪化します。そして、腸内環境が悪くなると便秘になりやすくなるのです。

腸内環境を良くする副交感神経系

便秘の改善には、腸内環境をよくすることが必須です。そして、腸内環境をよくするには善玉菌が優位となる状態にすることが大切です。

先ほど述べたように、腸内細菌のほとんどは日和見菌です。つまり、腸内の善玉菌を優位にし、いかにしてこの日和見菌を見方にするかが、腸内環境を整えるためのポイントになります。

そして、善玉菌が優位になるには「腸の運動を活性化させること」「自律神経系のバランスが整っていること」がポイントなります。

腸の運動のことを専門用語で「ぜん動運動」といいます。もし、ぜん動運動が低下してしまうと、食べ物は腸内に溜まってしまいます。溜まった食べ物は、腸内で異常発酵してしまい、悪玉菌が働きやすい腸内環境に変わります。

一方、ぜん動運動が活発に起こることで腸内にある食べ物がスムーズに排便されると、腸内がキレイになり、善玉菌が活動しやすい環境になります。

そして、このぜん動運動を活発にするポイントが自律神経系に存在します。自律神経系は、先ほど述べたように交感神経系と副交感神経系の2つに分けられます。そして、腸のぜん動運動を活発にするのは副交感神経系です。

つまり、腸のぜん動運動を活発にし、腸内環境を整えるためには副交感神経系を活性化させる必要があるということです。自律神経系と腸内環境、そして便秘にはこのような関係があるのです。

以上のように、便秘には腸内環境が大きく関係しており、その環境をよくするためには、腸のぜん動運動が活発である必要があります。そして、そのぜん動運動の働きには自律神経系が大きく関係しているため、自律神経系のバランスを整えることが便秘改善にとって必須になります。

日常生活でストレスが全くなくなることはありません。しかし、自律神経系には生活習慣が大きく関係します。お風呂に浸かる時間を長くする、睡眠時間を少しでも長くするなど、生活習慣を整えることは可能です。

まずは便秘改善のために、あなたができる生活習慣の改善から行ってみてください。副交感神経系は休息時に働くため、先ほどのような時間を取ることで、あなたの腸内環境は改善するはずです。