慢性化した便秘には「腸のマッサージ」が効果的

1f8fed9ccd6ff38a2f83db67ae26a714_s

便秘は日本人の多くが悩まされる症状です。ただ、便秘の原因は生活習慣にあるため、薬の使用などの一時的な対処法では改善しません。根本的な問題の解消には食生活や運動習慣、ストレスコントロールなどを中心とした生活習慣の見直しと、その修正が間違いなく必要です。

しかし、あまりに慢性化した便秘の場合、生活習慣の修正だけでは改善が難しい場合もあります。腸が長期間動いていないため、食事などを変えるだけではその動きは活性化されません。

そのようなときに有効なものが腸のマッサージになります。そこで今回は、腸のマッサージによる効果と、誰にでも可能なマッサージの方法を解説します。

腸のマッサージにより得られる効果

一般的にマッサージというと、硬くなった筋肉をほぐすというイメージが強いかと思います。肩こりや腰痛などは、マッサージの対象となる代表的な症状です。

しかし、実は内臓にもマッサージは有効なのです。

便秘が重症であったり慢性的に下剤を使用していたりする人は、夕方になると腸にガスが溜まるため、お腹が張ってくることがよくあります。その張り感を改善するのに、マッサージは効果があります。

腸を軽くマッサージすることで、体の外側から腸に刺激が加わり、便の移動が促されると共に腸の自発的な運動が促通されます。

また、マッサージで腸の動きが活発になると、「副交感神経」が活性化されます。自律神経の中でも、排便は副交感神経が働くことで促されます。内臓と副交感神経には密接な関係があるのです。

まず、副交感神経が働くと内臓の働きは強くなります。さらに、内臓が活発に動くと副交感神経の働きが活性化されるというように、相互に関係しています。

そのため、腸をマッサージすることで以下の3つの効果を期待できます。

・溜まった便の移動
・腸の自発的な動きの促通
・副交感神経の活性化

マッサージの具体的な方法

腸のマッサージは、どのような方法でもある程度の効果はあります。しかし、その仕方を工夫することでより効果的に作用させることができます。

例えば大腸内視鏡検査の際、検査をしやすくするために大腸に空気を入れます。そのため、腸内にガスが溜まっているのと同じような状態になります。そして、検査後はこの空気を抜くために右半身が下になるように寝てもらいます。

腸のマッサージもこれと同様に、右半身を下側にした姿勢で行うことで、より効率的に腸内のガスを抜くことができます。

この姿勢で、時計回りにお腹をマッサージします。これは排便のとき、実際の便が時計回りに腸内を移動するためです。このとき強く刺激したり、無理にいきんだりしてはいけません。あくまで軽くお腹をなでる気持ちで行うことが大切です。

時間は5~10分を目安に、リラックスした状態で行ってください。マッサージには即効性はあまりないため、気長に続けることが大切です。

また、腸は体温が上昇するとその動きも活発になります。そのため、湯船につかった状態でのマッサージも効果的です。このときの注意点は、「ぬるいお湯」で行うことにあります。「熱いお湯」では、逆に交感神経の働きを活発にするため、腸の動きを抑制してしまいます。

具体的には、38℃程度のお湯に30分ほどの時間をかけて入浴すると効果的です。

以上のように、便秘の根本的な解消には生活習慣の改善が必須です。しかし、便秘が慢性化してしまった人の場合、マッサージのような対応も必要になります。もし生活習慣を変えても便秘が治らない人は、ぜひ腸のマッサージを行ってみてください。