排便のメカニズムから便秘の原因を考える

45d905b1bdac7f6bc4f524a667552f22_s

便秘はたくさんの人が悩まされている症状の一つです。そして、便秘の人の多くはその症状を放っておくか、もしくは病院に行って、薬で一時的に症状を緩和させるような対処を行っているというのが現状です。

これは、医療従事者も含め、ほとんどの人が便秘の原因を理解していないために起こっていることです。そのため、まずはあなた自身が便秘について詳しくなる必要があります。

便秘について学ぶためには、正常な排便のメカニズムや腸の働きを知っておくことが必須です。これらを知ることにより、便秘の原因や便秘から起こる弊害を理解できるようになります。そこで今回は、正常な排便のメカニズムについて解説します。

排便のメカニズム

便が大腸から排泄されることは、あなたが知っている通りです。そして、腸は胃などと同じ消化管に含まれます。口から入った食べ物は、胃や腸といった消化管を通して消化・吸収され、その後に残ったものが便となります。そして、便は肛門から外に送り出されます。

食べ物は口から入り、「胃 → 十二指腸 → 小腸 → 大腸 → 肛門」という流れで肛門まで送られます。そして口から十二指腸までは、食べた物を消化する役割が主になります。

人が食べ物を食べる目的は、その食べ物から栄養を取り入れることです。栄養の摂取は主に小腸で行われます。そのため、小腸に達する前の十二指腸までは、食べた物が小腸で吸収されやすい状態にするため、消化という作業を主に行います。

十分に消化された食べ物は小腸で吸収されます。そして、小腸に吸収されずに残ったものが大腸まで運ばれ、さらに水分を吸収された後に便となります。

排便のために必要な2つの反射

大腸は「結腸」と「直腸」2つに分けられます。結腸は大腸の入り口から、「S状結腸」と呼ばれる便がたまる場所までを指します。結腸では、便を送り出すために、ぜん動運動という腸の自律的な運動が起こります。

このぜん動運動により、結腸から直腸に便が送られます。

ぜん動運動は、食べ物が胃・腸に入ると反射的に起こるという性質があります。これは専門用語で「胃・結腸反射」といいます。この反射は喫煙や歩行によっても誘発され、朝に起こりやすいという特徴があります。そして、ぜん動運動によって直腸に送り出された後、直腸でも結腸と同様に反射が起こります。

便が直腸に入ると、直腸が伸ばされます。その刺激によって、直腸内の神経が刺激され、直腸が反射的に収縮します。この反射は専門用語で「直腸反射」と言います。

これらの反射と同時に、便による刺激が脳に伝わり「便意」を起こします。便意が起こると、腹筋を使うことによって便をさらに肛門に向けて送り出すような働きかけが起こります。

そして、便が直腸を進んでいくと、直腸の収縮や肛門周囲にある「肛門挙筋」という筋肉の収縮が起こります。こうして、便は肛門から押し出され、さらに肛門の開閉にかかわる「肛門括約筋」がゆるむことによって、ようやく排便ということになります。

以上のように、排便が起こるまではさまざまな過程があります。この経過のどこに問題があっても便秘になる可能性があります。

例えば、腸が刺激されることによって起こる便意を無視し続けると、その後、便意が起こりにくくなることで便秘になります。また、便を押し出す役割をもつ腹筋が弱くなっても、便秘になる可能性があります。

このように、正常な排便のメカニズムを知ることによって、便秘の原因が見えてきます。専門用語が続くため、少し難しく感じる部分もあるかと思いますが、とても大切なことなので、ぜひ理解するようにしてください。