便秘薬の連用は慣れ(耐性)によって腸の機能を奪う

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便秘で悩む人は多いです。特に女性であると、半数以上が便秘だといわれています。便は大腸で作られますが、なかなか便がでないとその分だけ腸の中に留まる時間が長くなります。その結果、腸内細菌によって多くのガスが作られてお腹にはりを感じたり、肌が荒れてしまったりします。

そこで、便秘を解消するために薬を使用することがあります。ただ、薬の使い方によっては慣れ(耐性)を生み出すことで腸の機能を奪ってしまうことがあります。

便秘のメカニズム

なぜ便秘が起こるのかというと、これには大腸の動きが深く関わっています。大腸は消化管の一つであり、主に水分の吸収に関わる器官です。食物が大腸に差し掛かったとき、多くはドロドロの状態です。ただ、大腸を通り抜けていくうちに水分が体の中へと吸収されていき、最終的には固形の状態になります。これが肛門へ到達すると、排便が促されます。

このとき、大腸はギュッと縮んだり、その反対に緩めたりすることで便を肛門の方へ移動させます。大腸によって便をスムーズに送り出す働きを蠕動(ぜんどう)運動といいます。

ただ、便秘に陥っている人では蠕動運動が適切に行えていません。例えば、体をあまり動かさない人であると、大腸による蠕動運動が弱っています。また、ストレスを多く受けている人であると、腸のけいれんによって蠕動運動を行えなくなっています。

そうなると便は大腸に長くとどまるようになるため、結果として便から多くの水分が体内へと吸収され、その分だけ便は小さく固くなります。これでは、便が動くことによる大腸への刺激が少なくなるため、さらに便秘が悪化するという悪循環に陥ります。

刺激性下剤による便秘の改善

そこで、多くの人は薬に頼ろうとします。このとき使用される便秘薬としては、「刺激性の下剤」が多用されます。「刺激性の下剤」は大腸に働きかけることで、強制的に腸の蠕動運動を活発にさせる働きがあります。腸が活動的になるために腹痛を生じることはありますが、その排便効果は優れています。

ただ、この薬に頼ると後で大変なことになります。それは、薬を連用することによって「慣れ(耐性)」を生じるというものです。

薬によって大腸に刺激を与え続けていると、大腸は外からの刺激がなければ蠕動運動が起こらなくなってしまいます。次第に薬の効果が薄くなっていき、薬を飲んでいるにも関わらず便秘の症状が表れるようになります。そこで薬を増量しようとする人は多いですが、服用量を増やすと一時的に排便が起こるようになるものの、再び慣れを生じてしまいます。

このような大腸の動きが弱りきっている状態で薬を止めると、最初の状態よりもさらに悪化することは言うまでもありません。腸が伸びきった状態になってしまうため、下手に薬に頼ると本来の機能が失われてしまいます。

なお、ドラッグストアなどで手軽に買える便秘薬には、刺激性の薬が多数存在します。そのため、薬に頼る生活をしていると、知らないうちに腸の機能が弱ってしまうことが多々あります。誰でも購入できる薬であっても、使い続けるのは危険だといえます。

便秘薬の中には、塩類下剤(酸化マグネシウム)など刺激性下剤でないものも存在します。このような薬では慣れを生じることが少ないものの、刺激性下剤を使用する場合は副作用に注意してください。