良い便の状態を知ることで、便秘や腸内細菌の理解を深める

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便秘は日本人の多くが悩まされる症状です。しかし、一言に便秘と言ってもさまざまなタイプがあり「毎日出るけどいつも残便感がある」「週に2回程度しか出ない」など、その訴えはさまざまです。

また、そのようなことから、自分が便秘であるということを自覚していない人も多いです。

これは、便秘の定義がはっきりしていないこともその原因の一つに挙げられます。そのため、「排便が良い状態とはどのようなものか」ということを知ることは大切です。そこで今回は、腸内環境が良い状態の排便について解説します。

良い便の形状と色

一般的に便の量は1日に150~200g程度とされています。これは、テニスボールよりも少し大きい程度であり、通常バナナ状の形で出てきます。

便の色は、腸内に存在する細菌の種類によって変化します。

腸内には善玉菌、悪玉菌、日和見(ひよりみ)菌の3つのタイプの菌が存在します。善玉菌は腸に対して有益な働きをし、逆に悪玉菌は悪影響を及ぼします。一方、日和見菌はこの2つのうち、腸内で強くなっている方に加勢します。

この3つの割合は、「善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7」が好ましいとされています。基本的には日和見菌の割合が多いため、少しの変化で一気に腸内環境が変わります。

例えば、腸内環境が乱れて日和見菌が悪玉菌を加勢すると、一気に腸内環境は悪化します。一方、善玉菌のエサとなる「オリゴ糖」などを取り入れるなどして、腸内環境を良くすると、日和見菌が善玉菌を加勢するので腸内環境は改善します。

そして、善玉菌が多い状態では腸内は酸性になります。腸内が酸性状態であると、便の色は黄色になります。一方、悪玉菌が多い状態では腸内はアルカリ性になります。腸内がアルカリ性の状態であると、便の色は黒い色になります。

以上のことから、便はバナナ型で黄色に近い色であれば、腸内の状態は良好であると考えて良いです。

腸内フローラとは

腸内フローラという言葉があります。これは、腸内細菌叢ともいわれ、「腸内で腸内細菌が、その細菌ごとにまとまりを作って生息している状態」のことを指します。その状態が、「植物が種類ごとに集団をつくっている花畑に似ている」ことから、そのように言われています。

先ほど述べたように、腸内細菌の状態は便の状態に直接つながります。特に腸内フローラは、生活習慣や年齢、ストレスなどによって変化するとされています。こうした要因によって腸内細菌のバランスが変わるということは、それらによって便の状態も変化するということです。

適切な排便のペースとは

排便のペースは、基本的に毎日出すことがベストです。しかし、そのペースは人それぞれであり、最低3日に1回出れば問題ありません。

排便のペースよりも気にしてほしいことが、残便感です。

毎日便が出ていても、常に残便感がある場合は、便秘と判断してよいです。一方、便が毎日出るわけではありませんが、常に残便感がなく、すっきりしている状態は便秘ではないといえます。排便のペースは人それぞれであるため、排便の回数よりも残便感に注意するようにしてください。

以上のように、便の状態は腸内細菌の状態を直接受けるため、便の状態を見ることによって腸内環境を予測することができます。また、これらは生活習慣や年齢、ストレスなどによっても変化することを知っておいてください。

このような知識を頭に入れた上で、毎日の便を確認することによって、あなた自身の体調管理にも役立てることができます。