糖尿病の症状と進行

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生活習慣病の一つとして、糖尿病が知られています。糖尿病に罹る人数は多く、生活習慣病の中でもメジャーな疾患であるといえます。それでは、糖尿病の何が問題なのでしょうか。

血糖値(血液中の糖濃度)が高くなってしまった疾患が糖尿病です。なぜ、血糖値が高くなると悪いのでしょうか。これについて理解していきます。

糖尿病とはどのような病気か

糖は重要な栄養素の一つであり、私たちにとって必要不可欠です。特に脳は、糖がなければ働くことができません。そのため、血液中にある程度の糖分がなければ生きていくことができないのです。

そのため、私たちの体はできるだけ糖をたくわえるような仕組みが出来上がっています。体内で糖を新たに作ったり、再利用したりしているのです。これは尿を作るときであっても同様です。腎臓は尿を作る器官として知られており、血液をこしとることで血液中の老廃物を尿にします。

このとき最初に作られる原尿の中には、糖やアミノ酸などの栄養素が含まれます。ただ、これら栄養素を尿と一緒に排泄するのは不都合です。そこで、腎臓から膀胱へ到達するまでの間に糖やアミノ酸は血液中へと吸収されるようになっています。

そのため、通常の人の尿から糖が検出されることはありません。原尿に含まれる糖は膀胱へ移動するまでの過程ですべて吸収されるからです。

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しかし、糖尿病患者であると血糖値が高いため、腎臓によって最初に作られる尿の中に大量の糖が含まれるようになります。こうなると膀胱へ移動する間にすべての糖を吸収しきれなくなります。その結果、排泄する尿に糖が含まれるようになります。

糖尿病とは、その名の通り「糖が尿に含まれる病気」のことを指します。なぜ尿に糖が含まれるのかというと、もともとの血糖値が異常に高いからなのです。

糖尿病の何が問題なのか

それでは、なぜ糖尿病が問題になるのでしょうか。これは、糖尿病を発症することによって生じる合併症に起因しています。

血液中の糖濃度が高い事自体では、そこまで大きな症状は起こりません。実際、糖尿病を発症していたとしても、多くは無症状のまま進行していきます。

ただ、糖尿病の状態を放置していると、血管にキズができてしまいます。例えば、腎臓の血管は微細であるために傷つきやすいです。糖尿病によって腎臓の血管が悪化すると、うまく尿を作れなくなります。こうして腎臓機能が悪化すると、腎症と診断されます。

同じように、糖尿病では網膜症を発症して目が見えなくなったり、神経が侵されてしびれを生じたりするようになります。糖尿病が問題というよりも、それに伴って起こる合併症が問題になるのです。

血糖値を下げるように指導されるのは、上記の合併症を避けるという理由があります。いまは無症状であっても、将来は体の状態が劇的に悪化する可能性が高いため、早目に糖尿病への対策を行うのです。

糖尿病の治療では薬が使用されます。ただ、糖尿病の場合は薬よりも生活習慣の改善(食生活や運動習慣)などの方が高い効果を得ることができます。薬によって血糖値を下げようとするのもいいですが、生活改善を行うことで健康な毎日を手に入れられるように工夫する方が賢明であるといえます。

薬による治療であれば、一生飲み続けなければいけません。一方、生活を改めれば薬に頼らずに健康な日々を過ごせるようになります。少しでも血糖値が高いのであれば、まずは自分自身の行動を見直してみてください。