低血糖の症状と対応策:糖尿病治療薬の副作用

3881039fa0ce94a40b575f99647f2c1f_s

糖尿病を治療するとき、食事内容を改善したり運動療法を実施したりします。いきなり薬を服用するのは効果的ではありません。ただ、こうした食事や運動のプログラムを試しても改善が難しい場合、医薬品を使用します。

糖尿病を放っておくと、腎機能が悪化したり失明に繋がったりします。さらには神経損傷によって痛みを生じたり、足が壊死して切断しなければいけなかったりします。こうした合併症を防ぐためにも、血糖値を下げることで糖尿病の症状をコントロールすることは重要です。

ただ、薬を服用するときは必ず副作用の問題に注意しなければいけません。特に糖尿病治療薬であると、低血糖という重篤な副作用があります。高血糖状態よりも、低血糖に陥る方が問題です。そこで、糖尿病の薬を服用する場合は必ず注意しなければいけない低血糖の問題について解説していきます。

低血糖とは何か

糖は脂質やアミノ酸と並ぶ3大栄養素の一つです。脳にとって糖は重要な栄養素であり、糖が無ければ脳の活動は著しく低下します。そのため、血液中の糖濃度は常に一定の値で推移しています。

ただ、中には血糖値が異常に高くなっている方がいます。そのような場合、糖による毒性を生じます。これを糖毒性と呼び、先に述べたように腎機能が悪化するなどの障害が起こります。

そこで薬によって血糖値を下げようとしますが、このときに薬の効き目が強すぎて血糖値を過剰に低下させてしまうことがあります。これによって、低血糖状態に陥ります。正常な働きを維持するためには、血液中にある程度の糖濃度が必要です。そのため低血糖では、体の働きを維持できなくなります。

diabetes-a8

低血糖状態になると、無気力感や発汗・動悸などの症状が最初にあらわれます。そこからさらに血糖値が低下すると、ふるえや顔面蒼白、眠気などに襲われます。さらに重症例では、意識消失やけいれん、昏睡状態にまで陥ります。一般的に血糖値が70mg/dl以下になると低血糖といわれます。

低血糖症状が表れたときの対処法

もし低血糖の症状が表れたと感じたら、すぐに糖を摂取することを考えてください。前述の通り、高血糖よりも低血糖の方が症状は重篤です。がまんをするのではなく、気が付いた時点で早急な対応が求められます。

注意点としては、α-グルコシダーゼ阻害薬と呼ばれる種類の薬を服用している場合です。医薬品名でいえば、グルコバイ(一般名:アカルボース) ベイスン(一般名:ボグリボース)、 セイブル(一般名:ミグリトール)などがこれに当たります。

この種類の薬を服用して低血糖が起こった場合、アメなどをなめても低血糖症状は改善されません。アメに含まれているのはショ糖であり、二糖類に分類されます。これは、ブドウ糖と果糖という糖が2つくっついた状態です。ショ糖では、糖が2つ結合しているため、二糖類と呼ばれます。

実は二糖類のままでは腸から吸収されず、ブドウ糖や果糖など「一つの糖(単糖類)」にまで消化・分解されてようやく吸収されます。α-グルコシダーゼ阻害薬は「二糖類(ショ糖など) → 単糖類(ブドウ糖など)」への変換を阻害する薬であるため、ショ糖を食べても十分に糖を吸収できないのです。

そこで、低血糖を改善するためにはブドウ糖を飲むようにしましょう。薬局などで頼めば、固形のブドウ糖などを提供してくれます。身近にブドウ糖がなくても、スポーツ飲料に含まれていることがあるため、表示成分を確認した上で飲むことで低血糖から解放されます。

なお、糖尿病治療薬では、薬の服用タイミングが厳格に決められていることがあります。例えば、食直前(いただきますのタイミング)で服用するなどです。

これは、そのタイミングでなければ薬の効果がなかったり低血糖の副作用が表れやすくなったりするからです。また、薬を飲み忘れたときに倍量を飲んでしまったり、食事から時間を空けて服用したりすると低血糖のリスクが高まります。

糖尿病の治療薬は服用時間を守る必要があり、これは服用のタイミングを間違えれば低血糖のリスクがあることを意味するのです。

薬を用いる場合は副作用があり、特に糖尿病では低血糖が問題になります。低血糖を感じた場合、早急に対処するように心がけましょう。