ダイエットの成果が表れて痩せるには、一定期間(時間)が必要


ダイエットを始めたばかりの頃には、「できるだけ早く痩せたい」と思う人が多いです。そのため、1日だけであってもつらい食事制限や運動を行った次の日には、大きく体重が減っていることを期待してしまいがちです。

しかし、1日や2日などの短い期間での努力だけでは、残念ながら体重が大きく減少することはありません。ダイエットを始めてからその成果が体重に表れるのは、早い場合でも数日後であり、遅い場合では数週間~1か月後になることもあります。このことには、私たちの体に備わっている「体の状態を一定に保つ機能」が関係しています。

体の状態を一定に保つ機能とその重要性

私たちには、「体の状態を一定に保つ機能」が、生まれつき備わっています。この機能の働きを示す身近な例として、体温があげられます。

まわりの気温が上昇した場合、私たち人間は「暑さ」を感じます。これにより、人は冷たいものを食べたくなったり、薄着になりたくなったりします。さらに、汗を流すことで自身の体から熱を放出させて、体温を低下させようとします。

また、まわりの気温が低下した場合には、私たち人間は「寒さ」を感じます。これにより、人は温かいものを食べたくなったり、厚着をしたくなったりします。さらに、寒さがつらいときには、自身の体を震えさせて体温を高めようとします。

このように、「体の状態を一定に保つ機能」によって、まわりの環境の変化に対応することができます。そのため、私たちが生存し続けるには、こうした働きは欠かせないものなのです。さらに、「体の状態を一定に保つ機能」は、私たちの体重の増減にも大きく関係しています。

ダイエットを始めると、体は危険を感じてそれに抵抗する

ダイエットでの食事制限によって、栄養の摂取量を少なくした場合、体は「食事で摂ったものから、なるべく多くの栄養を吸収しよう」とします。さらに、体は食欲を増進することで、食事の量を増加させて、脂肪を溜め込もうとします。

そのほかにも、体は運動したくないという気持ちを私たち自身に芽生えさせます。つまり、運動量を減らして、エネルギーの消耗を抑えようとします。このような形で、私たちの体は現在の体重を保とうとするわけです。

食事の量を減らし始めたことで、体の状態を一定に保つ機能は、「食事量が減ったから飢餓(きが)に備えなくては」と危険を察知します。そして、飢餓を避けるための状態に体を切り替えてしまうのです。

そのため、ダイエットを始めてから数日~数週間では、どんなにダイエットに打ち込んだとしてもなかなか成果が表れません。しかし、「飢餓を避けるための状態」は永久に維持されるものではありません。

体が「飢餓を避けるための状態」に切り替わって一定期間が経過すると、脳は現在の環境や食生活などが正常な状態だと判断します。そして、体を「飢餓を避けるための状態」から「通常の状態」に戻します。これにより、体重の減少や脂肪の燃焼などの成果が表れるようになります。

体の機能を理解し、根気よくダイエットを続ける

以上で述べたように、ダイエットを始めて間もない頃は、体重がなかなか減りませんし脂肪もあまり落ちません。そのため、ダイエットを始めたばかりの人の中には、「まだ努力が足りないみたいだから、もっと食事量を減らそう」と考え、1日中ほとんど食事を摂らないなどの過酷な食事制限をしてしまう可能性があります。ただ、これは絶対にやめてください。

体が飢餓を避ける状態になっているときに、過度な食事制限などのきついダイエットを行うことで、体では飢餓を避けるための抵抗が強められます。

つまり、体は飢餓を乗り切るために、たくさん食べて脂肪を蓄えようと判断して、強い食欲を感じるようになります。その結果、この食欲に耐えきれずに食べ過ぎてしまう恐れがあります。さらには、ダイエットに挫折してしまう危険性もあるのです。

このような事態を招かないため、まずは「ダイエットを始めたばかりの頃には体重がほとんど減らない」ことを認識するのが大切です。そして、どれだけ体重の減少を感じなかったとしても、極端なダイエットには絶対に取り組まないようにしなければなりません。

正しいダイエットを続けていけば、その成果はいつか必ず表れます。その成果を実感するまでは、決して焦らずに努力し続けることが欠かせないことを覚えておいてください。