果物を食べると、果糖の働きで脂肪がつきやすくなる

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ダイエットをする際に、果物はあなたの味方になることが多いのではないでしょうか。代謝の時間帯を考慮した「ナチュラルハイジーン理論」や「脂肪の害をもとにした理論」「GI値を基にした理論」などさまざまですが、多くのダイエット理論では果物は良いものとしています。

しかし、果物は本当にダイエットの味方なのでしょうか。実は果物は脂肪をつきやすくする食べ物です。果物が脂肪になる理由について、ここでは解説していきます。

果物の甘さは果糖にある

まずは、糖質の基本的な話をします。栄養学的に「炭水化物、糖質、糖類の分類」を以下に示します。

炭水化物=糖質+食物繊維
糖質=糖類+糖アルコール+三糖類以上+合成甘味料
三糖類以上=オリゴ糖、多糖類(デンプン、デキストリンなど)
糖類=二糖類+単糖類
二糖類=ショ糖、麦芽糖、乳糖など
単糖類=ブドウ糖、果糖、ガラクトースなど
糖アルコール=エリスリトール、キシリトール、マルチトース、ソルビトールなど
合成甘味料=アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、サッカリンなど

この中で血糖値を上げないものは食物繊維、糖アルコールのエリスリトール、そして合成甘味料になります。

また、果糖も血糖値を上昇させにくいものに分類されます。このときの果糖というのは、果物の甘さを作り出しています。つまり、果物は血糖値の上昇を起こしにくい食べ物だといえます。

血糖値の上昇は脂肪をつきやすくする

血糖値の上昇はインスリンというホルモンの分泌を促します。このホルモンは血糖値を下げる作用があり、食後に分泌されます。糖尿病の方は、「インスリンの分泌量が少ない」または「効きにくい」という状態になっています。

実はこのインスリンは、「血糖値を調整する」という作用以外にも重要な働きがあります。それは、脂肪の分解を抑制する作用です。詳細は省きますが、インスリンが過剰に分泌されると、脂肪の分解が行われにくくなります。

つまり、血糖値を上昇させる食べ物は脂肪をつきやすくするということです。

果糖は中性脂肪に変わりやすい

先ほど、果糖は血糖値の大きな上昇を起こさないということを説明しました。では果糖では脂肪がつきにくいかというと、実はそうではないのです。

果糖はインスリンの分泌が少なくてすみますが、実は中性脂肪に変わりやすいです。果糖は血糖にはほとんど変わらず、肝臓まで運ばれます。そして、肝臓で急速に代謝されます。また、肝臓において「脂肪合成を促進する酵素」」の働きを強めるため、中性脂肪に変わりやすいです。

果糖は糖尿病の合併症や高血圧などを悪化させる

果糖が中性脂肪に変わるということは、肥満を悪化させます。肥満は脂肪細胞の肥大化を意味し、インスリン作用を邪魔する物質が分泌されます。つまり、インスリンが効きにくくなるのです。

さらに、果糖は吸収されたあとに、タンパク質糖化(グリケーション)を生じやすいとされています。タンパク質糖化とは、果糖などがタンパク質に結合する反応のことを指します。

グリケーションは、糖尿病の合併症である動脈硬化の大きな要因とされています。また、この反応は糖尿病の合併症だけではなく、「高血圧」「老化」「認知症」「がん」と関係しているといわれています。以上のことより、果糖は血糖値を大きく上昇させませんが、肥満やその他の病気につながる可能性があります。

ちなみに、生の果物は水分が多いので糖質割合が小なく、適量の摂取は問題ありません。一方でドライフルーツは水分が少なく、糖質割合が多いため、避けたほうが良いです。

今回は果糖の害について述べましたが、果物にはさまざまな良い効果もあります。何事にも言えることですが、物事は総合的に考えた上で、自分自身で判断し行動することが大事です。