健康的に痩せるにはダイエットで脂質を積極的に摂る必要がある

30e88b0a954d619f4cd935851a562c3d_s

ダイエット中の人のなかには、「脂質をできるだけ摂らないようにしよう」と考え、脂質を含む食品をほとんど摂らない人がいます。

確かに、糖質やタンパク質のカロリーが1グラムあたり約4キロカロリーであるのに対し、脂質のカロリーは、1グラムあたり約9キロカロリーと高めです。しかし、脂質をしっかりと摂らないと、体に異常が起こってしまいます。

ただ、なんでもいいから脂質を摂取すればいいというわけではありません。脂質には、「なるべく摂らないようにした方が良いもの」と「十分に摂取しなければならないもの」に大きく分けられます。

そこで、「脂質不足で起こる体の異常」と「あまり摂らない方が良い脂質」、さらには「しっかりと摂取すべき脂質」について解説していきます。

脂質を摂らないことで起こる体の異常

脂質は、私たちが生きていくうえで不可欠な栄養素です。それには、体内での脂質の役割が関係しています。脂質の摂取量が十分でない場合、体を構成する細胞を守るための膜(細胞膜)の形成が正常に行われなくなります。その結果、皮膚が乾燥したり、シワができやすくなったりしてしまいます。

また、脂質は体内で重要な役割をもつ「ホルモン」を構成する材料になります。そのため、脂質の摂取が不十分な場合は生命活動に必須となるホルモンが十分に作られず、その数が減少してしまいます。

その結果、脂肪の燃焼や筋肉の形成などが正常に行われないなど、体の調子が悪くなってしまうのです。これに加えて女性の場合、月経不順などを引き起こす恐れがあります。

このことから、たとえダイエット中でカロリーが気になるとしても、脂質の摂取量を大きく減らすのは避けなければなりません。そして、脂質を補う場合には、体のために必要な脂質を積極的に補給することが重要です。

摂らないようにするべき脂質

ダイエットでの摂取量を少なくした方が良い脂質の1つとして、「飽和脂肪酸」があります。飽和脂肪酸は、常温で固体として存在する脂質であり、バターなどの乳製品や肉類の脂身(白い部分)などに多く含まれています。

もし、牛肉などの肉を食べる場合には、赤身の部分を適度に食べるようにし、白い脂身の部分はあまり摂らない方が良いでしょう。

そのほかにも、あまり摂らない方が良い脂質として、「リノール酸」があげられます。揚げ物や炒め物などに使われる紅花油やコーン油などには、リノール酸が多く含まれています。

リノール酸は、多価不飽和脂肪酸という脂質の一種です。また、人の体内でつくることができず、体外から摂取しなければならない必須脂肪酸の1つでもあります。

しかし、リノール酸は摂り過ぎることで血液をドロドロにし、血栓症の原因になると考えられています。さらに、リノール酸はアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患の原因ともいわれています。

そのため、リノール酸を多く含む植物油で調理された揚げ物や炒め物などを食べる際、摂り過ぎないように注意した方が良いでしょう。

また脂質のうち、極力摂らないようにするべきものとして、「トランス脂肪酸」があります。トランス脂肪酸は、マーガリンやショートニングなどの加工油脂に含まれています。

トランス脂肪酸は発がん性などが問題視されており、海外では使用禁止になっているほどです。そのため、ショートニングなどの加工油脂や、それを含むパン・菓子類などの食品はできるだけ摂らないようにしてください。

十分に摂るべき脂質

脂質のうち、しっかりと摂る必要があるものとして、「α-リノレン酸」があります。α-リノレン酸は、体外から摂り入れる必要がある必須脂肪酸の1つです。

α-リノレン酸は体内でDHAやEPAと呼ばれる物質に変換され、これが血液をサラサラにしたり、炎症を抑えたりする働きがあります。このことから、体の健康を維持するためには、α-リノレン酸を積極的に摂り入れることが重要になります。

α-リノレン酸は、イワシやサバなどの青魚に多く含まれています。そのため、普段の食生活でなるべく青魚を食べるようにするのが良いです。

以上のように、脂質の摂取は生きていくうえで欠かせないものです。また、脂質には健康のために摂らない方が良いものや、欠かさず摂るべきものが存在します。

ダイエットで脂質を減らす場合、トランス脂肪酸やリノール酸などの脂質を極力減らし、その一方でα-リノレン酸(EPA、DHA)を十分に摂るようにしてください。脂質の摂取量そのものをゼロに近づけるのではなく、適切な脂質を選んで摂りいれるようにしましょう。