糖質が人間に必要ない理由と根拠:糖質制限ダイエット

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人体が必要としているのに、体内でつくることができない物質が存在します。そのような物質は必ず食事によって補給する必要があります。

例えば、タンパク質には必須アミノ酸があります。また、脂肪には必須脂肪酸という、人間にとって体内で作ることができない物質があります。それに対して、糖質には「必須糖質」というものがありません。

実際、国際食事エネルギーコンサルテーショングループの報告では「炭水化物の理論的な最小必要量はゼロである」とされています。また、アメリカの食事摂取基準にも、「炭水化物の必要最小量はゼロである」との記載があります。このように、糖質が必須ではないのは世界中の栄養学者にとって常識です。

したがって、ダイエットをするとなると糖質制限が有効です。ただ、日本人にとって主食となる炭水化物(糖質)を抜くというのは、どうしても躊躇してしまいます。そこで、糖質を抜くことが全く問題ないことを、ここではっきり認識してもらおうと思います。

必須アミノ酸

タンパク質は身体を作る中心的な物質であり、筋肉や臓器、酵素、ホルモンの材料となっています。毎日250~300gのタンパク質が入れ替わり、そのうち100gが食事から補給されるタンパク質とされています。

体の中で、タンパク質は分解されてアミノ酸という物質になります。このアミノ酸の中には、必須アミノ酸とよばれる「体内で作ることができないもの」があります。必須アミノ酸は以下のように9種類あり、必ず食事で補給しなければなりません。

・必須アミノ酸フェニルアラニン、トリプトファン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、リジン、バリン、メニオニン、ヒスチジン(子供のみ必須)

ちなみに、タンパク質を取り過ぎて余剰分が出てくると、その分はブドウ糖を作る材料に使われます。

必須脂肪酸

脂肪酸に関しては少し知識が必要になります。脂肪酸はまず動物などに存在する飽和脂肪酸と、植物などから抽出される不飽和脂肪酸の二つに分けられます。

この中で、不飽和脂肪酸は構造の違いから、一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられます。一価不飽和脂肪酸は体内で合成できるため、必須脂肪酸とはなりません。

そして、多価不飽和脂肪酸のうち「n-3系脂肪酸(α―リノレン酸)」と「n-6系脂肪酸(リノール酸)」というものが必須脂肪酸に含まれます。この2つの脂肪酸は必ず食事から摂取する必要があります。

・必須脂肪酸リノール酸(n-6系列の多価不飽和脂肪酸)、α―リノレン酸(n-3系列の多価不飽和脂肪酸)

脂肪に関してもタンパク質と同様で、余剰分はブドウ糖を作る材料となります。

以上のように、三大栄養素のうち、タンパク質、脂肪には必須成分があります。それに対して、前述の通り炭水化物(糖質)にはそれがありません。これは、身体には糖質が必須でないためです。

足りないブドウ糖はタンパク質と脂肪の余りから作られる

人体において赤血球だけはブドウ糖が唯一のエネルギーです。つまり、人体にとってブドウ糖(糖質)が全く必要ないわけではないのです。しかし、身体は上手く出来ているもので、肝臓でブドウ糖を作ることができます。

その材料は、タンパク質や脂肪の余ったもの、または乳酸であり、糖質ではありません。しかもこのブドウ糖を作る機能は非常に能力が高く、外部から糖質がなくても必要なブドウ糖を十分に合成できるのです。

以上のことから、

・身体にとって糖質は絶対必要なわけではない
・体に必要なブドウ糖はタンパク質や脂肪から作ることができる

ということがいえます。実際に糖質を制限したダイエットを始めると、周囲の人が反対することは多いです。これまでの常識とは明らかに異なるからです。

ただ、「糖質は私たちにとって必須ではない」ことを理解すれば、そのような反対があってもダイエットに専念することができます。正しい知識をもつことは、日々の健康だけでなくダイエットにも有効です。