腸内細菌を活性化させてアレルギーを予防する子育て法

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日本において、子供のアレルギーで悩んでいる親は多くいます。食物アレルギーやアトピーといったアレルギー疾患は、重症化すると命に関わる問題に発展する可能性がある病気です。そうしたことを避けるためにも、アレルギーを発症した場合には、適切な処置を行うことが大切です。

ただ、アレルギーは一度発症すると、なかなか改善することが難しい病気です。そのため、アレルギーは予防することが大切になります。

アレルギーを防ぐというと、「何か大変なことを行わなければいけない」と考える人が多くいます。しかし実際には、アレルギーを予防することは、そこまで難しくありません。むしろ、子育てで手抜きを行って楽をすることが、結果的にアレルギーの発症を防ぐことにつながります。

そのために大切なことは、アレルギーを防ぐ適切な子育て方法を知っておくことです。具体的な子育て法を学び実践することで、アレルギーを予防することができます。

そこで今回は、「 腸内細菌を活性化させてアレルギーを予防する子育て法」について解説します。

過保護がアレルギーを増やしている

以前と比較して、アレルギー疾患に悩まされている人は、どんどん多くなっています。そして、アレルギー疾患の特徴として、「長男、長女に多く発症する」ということが挙げられます。

また、「母親が働いているために、小さいときから保育園に預けられている子はアレルギーになりにくい」ということも明らかになっています。

これらに共通していることは、「過保護に育てられた子供にはアレルギーを患っている人が多い」ということです。

日本の環境は、昔と比べてどんどん清潔になっています。昔のように、雑菌ばかりの畳の上で生活したり、細菌がいっぱいついている野菜を食べたりすることは、ほとんどありません。

また、ほとんどの人は、初めての子供である長男や長女に対する育児は、かなり神経質になります。例えば、おもちゃを口に入れたときに、「汚いから口に入れたらダメ!」と注意したり、食事の前には消毒石ケンでしっかりと手を洗ったりします。

このように、子供のアレルギーが増えてきている背景に、子育ての過保護化があります。こうした、子供に対する過剰な干渉は、子供の免疫機能を低下させることにつながり、アレルギーを発症しやすくなります。

子供が免疫機能を獲得する方法

人間の免疫機能を主に担っている器官として「腸」が挙げられます。腸には、体内に侵入する異物を識別したり、入ってきた有害物質を無毒化したりする働きがあります。そうした働きによって、腸は体がさまざまな病気を発症することを防いでいます。

アレルギーもその他の病気と同様で、腸による免疫機能が低下することで発症する可能性が高くなります。

そして、腸の免疫機能は、「腸内細菌」と呼ばれる、腸内に生息する細菌類によって担われています。腸内細菌が活発に活動することで、腸は免疫機能を発揮してアレルギーの発症を防ぎます。

ただ、生まれたばかりの子供には、腸内細菌が存在しません。子供は、生まれた後にさまざまな細菌に触れることで腸内細菌を増やしていきます。

つまり、子供が腸内細菌を増やして免疫機能を獲得するためには、「多くの細菌に接触する必要がある」といえます。

そのため、先ほど述べたように、過剰に手を洗いすぎるなど、子供を過保護に育てると、子供は腸内細菌を獲得することができなくなります。その結果、腸は免疫機能を発揮しなくなり、アレルギーを発症しやすくなります。

そうしたことを避けるためにも、子育ては過保護に行わないようにすることが大切です。具体的には、以下のような点に注意することで、子供の腸内に腸内細菌を増やすことができるようになります。

石ケンでの手洗いをしすぎない

石ケンで手を洗うことは、有害な物質を口から侵入させないために必要です。ただ、過剰に洗いすぎる必要はありません。ほとんどの場合、有害な細菌は水洗いを10秒程度行えば十分に洗い流せます。

そのため、よほどの場合でない限り、子供の手洗いは水洗いだけで済ませるようにしてください。

おもちゃや床は自由に舐めさせる

子供がおもちゃを口にすると、つい「汚いから止めなさい」と言いがちです。ただ実際には、おもちゃを舐めることで、体に大きな害を与えることは稀です。

むしろ、そのようにおもちゃや床を舐めることで、それらに生息する細菌を腸内に入れることができ、免疫機能を高めることつながります。そのため、子供にはおもちゃや床を自由に舐めさせるようにしてください。

砂場で遊ばせる

砂場というと、雑菌がたくさんいる上に服が汚れるため、あまり自由に遊ばせる親はいません。確かに、砂の中には、体にとって有害な細菌がいることがあります。しかし実際には、そうした細菌が存在することは非常に稀です。

その一方で、砂の中には免疫機能を高める細菌がたくさんいます。

そのため、砂場で泥だらけになって遊ぶことで、自然とそうした体に良い細菌が体内に入り込み、免疫機能を高まります。

このように、一見すると不潔であるような行為は、実は子供の免疫機能を獲得することに役立っています。こうしたことを理解した上で子育てを行うと、子供のアレルギーの発症を予防することができます。

今回述べたように、子供のアレルギーが増えているのには、子育ての過保護化という背景があります。子供をあまりに清潔に育てることは、子供が腸内細菌を獲得することを妨げるため、結果的に免疫機能が低下してアレルギーを発症する可能性を高くします。

そうしたことを避けるためにも、できるだけ子供には多くの細菌と触れさせる機会を作るようにしましょう。そうすることが、子供におけるアレルギーの発症を予防することにつながります。