腸内細菌と便秘、下痢の関係性:ストレス、腸内環境

fukutu

腸内環境が、体にさまざまな影響を与えることは多くの人が知っていることです。特に、腸内環境が悪くなると、便秘や下痢といった腸の問題が起こりやすくなることは、一般的に認識されています。

ただ、一言で「腸内環境が悪化すると腸の働きが悪くなる」といっても、便秘になる人もいれば下痢になる人もいます。

そのような際に、多くの人は「便秘と下痢は違う原因によって起こる」と考えます。しかし実際には、便秘も下痢も原因は同じです。どちらもストレスの影響によって腸内環境が乱されることで起こるものです。

このように、便秘と下痢は一見すると原因が違う病気のように考えがちですが、実際にはどちらも「ストレスによる腸内環境の悪化」によって生じます。こうしたことを理解しておくと、どちらの症状が起こっても、焦らずに対処できるようになります。

そこで今回は、「腸内環境と便秘、下痢の関係性」について解説します。

ストレスと腸の関係性

ストレスが生じると、お腹が痛くなったり、頭が痛くなったりと、さまざまな症状が出現することは一般的にも知られています。そうしたことから、病院においても、検査などで原因を特定できない体の不調を訴えると「ストレスが原因である」といわれることが多いです。

そのような場合、具体的には「自律神経失調症」と診断されます。自律神経とは、心臓や血管などの運動を無意識下でコントロールしてくれる神経です。

例えば、寝ているときでも心臓が活動しているのは、心臓の運動が自律神経によって調整されているためです。また呼吸も同様で、眠っているときにも呼吸を続けることができるのは、呼吸運動が自律神経によってコントロールされているおかげです。

このように自律神経は、全身のさまざまな臓器の活動を支配しています。そのため、自律神経の働きに問題が生じると、原因を特定することができないような、複雑な症状が出現することになります。

そして、自律神経は腸の活動もコントロールしています。つまり、自律神経の働きが正常であると、腸は活発に動くため、排便がスムーズに行われます。その一方で、自律神経が正しく機能していないと腸の運動は悪くなり、排便が起こりにくくなります。

また、こうした自律神経はストレスによって活動が悪くなります。そのため、ストレスが過剰になると、自律神経の働きが低下してしまい、腸の運動が起こりにくくなります。

以上のように、ストレスは自律神経を介して腸の運動に大きく影響します。

腸内環境と便秘、下痢の関係性

ストレスが強くなると、自律神経の活動が障害されるため腸の運動は悪くなります。そして、排便は腸の動きによって促されるため、ストレスは便秘を引き起こす原因だといえます。

つまり、「ストレス → 自律神経の乱れ → 腸の運動性低下 → 便秘」という流れができます。

また、便秘になると腸内に便が溜まることになります。腸内に蓄積された便は、その状態で長期間放置されると、腸内で有害物質を作り出します。その結果、腸内環境は悪くなります。

同じように、腸内環境が乱れることでも腸の運動は悪くなります。そのため、食事などが原因で腸内環境が悪化すると便秘が引き起こされることになります。

つまり、ストレスによって便秘が起こっても腸内環境は悪くなりますし、腸内環境が乱れても便秘になります。どちらが先に生じるかはその人によって異なりますが、どちらも相互に作用しています。

そして、便秘になっている状態で、さらにストレスが強くなったときに下痢が生じます。ただ、下痢が先に起こってその後、便秘に変わる人もいます。これも、人によってどちらが起こりやすいかは変わります。そうした中でも、男性は下痢、女性は便秘が先に生じやすい傾向にあります。

便秘と下痢は、一見すると全く原因が違うことのように思えるかもしれません。しかし実際には、既に述べたように、どちらも自律神経の乱れや腸内環境の悪化によって腸の運動が適切に行われなくなったことが原因で起こります。

そのため、こうした便秘と下痢、ストレス、腸内環境の関係性について理解しておくようにしてください。

今回述べたように、便秘と下痢は、ストレスや腸内環境の悪化によって腸の適切な運動が行われないことが原因で起こります。そのため、便秘と下痢を改善するためには、ストレスを減らすことと腸内環境を整えることが重要になります。