腸内細菌と風邪の関係性:腸を健康に保ち免疫を高める

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風邪(かぜ)は、多くの人が頻繁に悩まされる病気です。特に季節の変わり目などは、「何だか体がだるい……」「ちょっと微熱っぽい……」といったように、いわゆる風邪のような状態になります。

そして風邪を引いた場合には、大きく分けて「放置しておく人」と「病院へ行く人」の2パターンの人に分かれます。ただ、どちらも短期間で治ることはなく、ダラダラと体調不良が続くことが多いです。これは、風邪に対する対処法を間違っているために起こります。

風邪を引いて体調不良が長引くのは、体内に入ったウイルスを適切に処理できないためです。体内にウイルスが存在し続ける限り、風邪は治りません。

体が健康であれば、体には「免疫機能」と呼ばれる、「ウイルスを除去する機能」があるため、風邪を引いても長引くことはありません。ただ、この免疫機能が低下している場合に、風邪がひどくなったり、治らなかったりするようになります。

そして、体の免疫機能は、腸内細菌によって作られます。つまり、腸内細菌が適切に働いていれば、風邪にかかりにくくなるといえます。このように、腸内細菌と風邪には密接な関係があります。

そこで今回は、「腸内細菌と風邪の関係性」について解説します。

風邪の原因は体内にある

一般的に風邪は、「季節の変わり目」や「気温の変化が激しいとき」に引きやすいとされています。このように、風邪は体が環境の変化についていけなかった結果として生じるものと考えられています。

しかし実際には、こうした季節の変わり目でも、風邪を引く人とそうでない人がいます。むしろ、そうした節目で風邪にかかる人は決まっており、毎年同じ人が同じ時期に風邪を引きます。

確かに、気温の急激な変化といった環境の問題は、風邪を引き起こす要因の1つだといえます。ただ、同じ時期でも風邪を引く人とそうでない人がいることからも、環境が風邪を誘発する1番の原因でないことがわかります。

風邪は、ウイルスが体内に入り込むことで起こります。しかし、体が健康であれば、ウイルスが体内へ侵入しても、体の免疫機能によってウイルスはすぐに除去されます。そのたけ、健康な体であれば風邪を引くことはありません。

その一方で、体の免疫機能が下がっている場合には、体内へ入ったウイルスを排除することができません。そうなると、体内でウイルスが悪さをして風邪を引くことになります。さらに、免疫機能が低いことで、ウイルスは長い間体内に生息するため、体調不良がずっと続きます。

このように、風邪を引いたり、風邪が長引いたりする本当の原因は、環境ではなく体内の免疫機能にあります。

免疫機能と腸内細菌の関係性

風邪を引きやすかったり、風邪が長引きやすかったりするのは、体の免疫機能が低下いていることが原因です。免疫機能によって体内のウイルスを除去することができないため、ウイルスがずっと体に対して悪さをし続けます。

そして、そうした免疫機能の大部分を担っているのが「腸内細菌」です。

腸内細菌とは、腸の中に生息する細菌のことを指し、「善玉菌」と「悪玉菌」と呼ばれるものが腸内で共存しています。善玉菌とは、体に良い働きをする腸内細菌であり、悪玉菌は体に対して悪さをするものです。

こうした善玉菌と悪玉菌のバランスが整うことで、腸は正常に活動することができるようになります。

そして、腸には免疫に関わる細胞が多く存在することが明らかになっています。免疫細胞には、体内へ侵入した異物を見つけて除去する働きがあります。実際に腸の免疫細胞は、体の免疫機能の70パーセント以上を担っているとされています。

そのため、腸内細菌のバランスが崩れて腸の働きが悪くなると、それに伴って免疫機能も低下してしまいます。その結果、風邪のウイルスに対する抵抗が弱くなり、風邪を引きやすくなったり風邪が長引いたりすることになります。

このように、免疫機能と腸内細菌には密接な関係性があります。また既に述べたように、風邪の原因は免疫機能の低下にあることから、腸内細菌は風邪の発症に大きく影響するといえます。

今回述べたように、風邪の原因は、気温の変化などの環境ではなく、体内の免疫機能の低下にあります。そして、免疫機能を支えているのは腸内細菌のバランスです。

こうしたことから、風邪を予防するためには、腸内細菌のバランスを整えることが重要だといえます。また風邪を引いたとしても、こうした風邪と腸内細菌の関係性について理解しておくことで、適切な対処ができ、早く風邪を治すことができるようになります。