細菌とウイルスの違いと腸内細菌の分類について学ぶ

saikin

体の健康にとって、乳酸菌やビフィズス菌などの「善玉菌」と呼ばれる腸内細菌が大切であることは、一般的によく知られています。

特に、ヨーグルトや発酵食品などには、こうした腸内細菌のバランスを整える役割があります。そして、そうしたことを大々的に宣伝していることも影響して、腸内細菌の重要性は多くの人が認識していることです。

ただ、ほとんどの人は、「乳酸菌が体に良い」「善玉菌が多い方が良い」というような断片的な知識しかもっていません。

しかし、腸内細菌の知識を体の健康に生かすためには、そうした表面的な情報だけでは不十分です。世の中には、いい加減な情報が溢れているため、しっかりと基本的なことを理解しておかないと、情報を正しく活用することはできません。

そこで今回は、「細菌とウイルスの違いと腸内細菌の分類」について解説します。

細菌とウイルスとは

細菌とウイルスというと、「どちらも同じようなものだ」と考えている人は多くいます。ただ、この2つには明確な違いがあり、腸内細菌について学ぶ際には、そのことをしっかりと理解しておくことが大切です。

細菌とウイルスの大きな違いは、「自分で活動エネルギーを作り出せるか?」「自己複製が行えるのか?」ということにあります。

細菌は、生物の基本となる細胞の構造をしています。そして、細菌自らエネルギーを作ったり、増殖(複製)したりすることができます。その一方で、ウイルスは細胞構造を持たず、エネルギーの産生や自己増殖などはできません。そのため、他の生物に寄生することで存在を維持しています。

つまり、細菌が自ら生命活動を行えるのに対して、ウイルスは自分自身では存在し続けることができないものであるといえます。

また、ウイルスには病原性のあるものが多く、人の細胞に寄生することで、さまざまな病気や不調を招くことになります。これは、いわゆる「感染症」と呼ばれるものであり、ウイルスによって引き起こされます。

細菌にも、こうした感染によって人の体に害をもたらす性質を持つものもありますが、ウイルスと比較すると、感染症を引き起こす細菌の数はかなり少ないといえます。

さらに細菌には、ビフィズス菌に代表されるような「善玉菌」と呼ばれ、体にとって有益な働きをする菌が多く存在します。

ウイルスの場合、感染症などを引き起こす原因になることは明らかです。しかし、善玉菌や悪玉菌といったように役割が明確になっている細菌と比較すると、「あまりよくわかっていない」のがウイルスです。

このように、細菌とウイルスは、どちらも目に見えないような小さな存在ということは共通していますが、全く違った性質があることを知っておいてください。

そして、こうした細菌やウイルスが人の健康に大きな影響を与えていることを認識しておくことが大切です。

腸内細菌の分類

細菌は、「自ら生命を維持することができる」「自己複製ができる」という点でウイルスとは大きく異なった存在になります。そうした細菌の中でも、体の健康を大きく左右しているのが「腸内細菌」です。

腸内細菌とは、その名の通り腸の中に存在する細菌のことを指します。そして、一般的に知られているように、腸内細菌は大きく「善玉菌」と「悪玉菌」に分類されます。

善玉菌としては、乳酸菌が有名であり、悪玉菌には「大腸菌」や「ピロリ菌」などが代表的なものとして挙げられます。

またその他にも、腸内細菌には「日和見細菌(ひよりみさいきん)」と呼ばれる細菌が存在します。これは、善玉菌でも悪玉菌でもなく、状況によってどちらかの性質を発揮することができるものです。

腸内には、こうした細菌類が「善玉菌:悪玉菌:日和見菌 = 2:1:7」の割合で存在しているといわれています。そして、これらのバランスが適切であれば、体の健康状態は良好に保たれることになります。

以下に、善玉菌と悪玉菌、日和見細菌の代表的な細菌名を記します。

善玉菌:乳酸菌、ビフィズス菌、納豆菌、酵母菌、麹菌

悪玉菌:大腸菌、ウェルシュ菌、ピロリ菌、ETBF菌(超悪玉菌)

日和見菌:バクテロイデス菌、ユウバクテリウム菌、嫌気性連鎖球菌

このように、一般的に腸内細菌は、善玉菌と悪玉菌、日和見菌の3つに分類されます。そして、それぞれにおける代表的な菌名は知っておくようにしておきましょう。

今回述べたように、腸内細菌は細菌の一種であり、善玉菌と悪玉菌、日和見菌の3つに分けられます。こうした腸内細菌の分類を知っておくことで、腸内細菌に対する理解をより深めることができるようになります。