生活習慣病によって腰やひざ、肩に痛み(疼痛)が誘発される

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一見すると、痛みと生活習慣病には関係がないように感じます。ただ、実は両者は密接に関わりあっています。生活習慣病を発症することにより、痛みを生じてしまうのです。

あなたに腰痛があったり、ひざに痛みがあったりする原因が「生活習慣の乱れ」にあるとすればどうでしょうか。ここでは、これらの痛みと「生活習慣の乱れ」との関係について解説していきます。

筋力低下と理学療法の関わり

関節の痛みと生活習慣の関係について述べる前に、まず理学療法士がどのような仕事をしているのかを説明します。

理学療法士というのは、「歩く」や「立つ」などの基本動作の改善を目的に、低下してしまった筋力や制限されてしまった関節の可動域を改善させます。つまり、身体機能の向上を支援しています。

一般的にイメージしやすいのは、外来の整形外科で疼痛により、歩行に支障をきたしている方に対して施術する人たちを指します。

痛み(疼痛)の改善を目的とした理学療法を実施したり、手術後の筋力低下により歩行に支障をきたしている方に対して、筋力向上を目的とした理学療法を実施したりします。一般的にいわれる「リハビリ」といわれるものの一つになります。

その上で、疼痛を中心とした身体の不調の原因にはある共通点があります。では、その共通点とは何でしょうか。それは生活習慣です。「生活習慣!?」と思った方がほとんどではないでしょうか。

糖尿病や高血圧、高脂血症など、いわゆる生活習慣病といわれるものは生活習慣の乱れが原因となることはイメージしやすいと思います。 ただ、ひざや肩などの身体の痛みが生活習慣とどう関係しているのかはイメージしにくいのではないでしょうか。

生活習慣病が痛みを引き起こす理由

では「生活習慣の乱れ」と「痛み」の関係について説明していきます。まず、生活習慣の乱れは自律神経系の乱れを引き起こします。自律神経とは、心臓の拍動や発汗、消化管運動など、臓器の働きを制御している重要な神経です。

そして、自律神経系の乱れは、自律神経系の指令塔である背骨に影響を及ぼします。つまり、生活習慣の乱れにより自律神経系が乱れることで、背骨が固くなってしまいます。

特に胸椎(首と腰の骨の間の背骨)は自律神経系との関係が強く、影響を受けて固くなりやすい部位です。例えば睡眠不足のとき、朝起きたら身体が固くて前屈をしにくくなっている場合がほとんどです。これは、睡眠不足により自律神経系が乱れ、その乱れが背骨の固さにつながっているために起こる現象です。

このように「生活習慣の乱れ」は背骨の固さにつながり、からだの中心である背骨の動きを制限します。そして、末端である肩やひざなどの関節に過剰な負担がかかってしまうことにより痛みにつながるのです。

つまり、身体の痛みを誘引している多くの原因は普段の生活習慣の乱れであるということです。「糖尿病や高脂肪血症などは生活習慣の乱れから生じる」ということはイメージできても、「痛みが生活習慣から生じている」とは今まで考えたことがなかったのではないでしょうか。

ここで重要なのは、「身体の痛みも自分自身でコントロールできることがほとんどである」ことです。もし痛みを抱えたとき、まずは自分自身の生活習慣の見直しを行ってみてください。