痛みが長引く原因は食事内容の脂質(脂肪酸)にある

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現在、日本では3000万人の人が腰痛持ちと言われています。腰痛だけでこれだけ多くの方がいるということは、ひざや肩などの他の場所も合わせると膨大な数の人が痛みに悩まされていると考えられます。そして、このような痛みがあると病院に通います。そこで診察を受け、レントゲンをとり、リハビリを受けたり、薬を処方されたりします。つまり、医療費がかかり、日本の財政を圧迫してしまいます。

多くの方が痛みに悩まされているのは、単にその人個人の問題だけではすまないのです。その痛みが普段食べているものと大きく関係があることを知っているでしょうか。

普段何気なく食べているもののために、長年痛みに悩まされている人が多いのです。あなたの痛みを長引かせているのは、普段何気なく食べているものが原因かもしれません。そこで今回は、食べ物と痛みの関係について述べたいと思います。

脂肪が痛みを長引かせる

結論から述べると、脂肪が痛みを長引かせる食べ物になります。もちろん、脂肪の全てが悪いわけではありません。脂肪は、細胞の大事な膜を作る材料になり、体を動かすためのエネルギーの原料になります。

また、「炎症を抑える」「酸化を防ぐ」「血管を保護する」など、人間にとってとても重要な作用もあります。では、脂肪の何がいけないのでしょうか。そのために少し、脂肪の種類について説明します。

脂肪はまず動物などの脂肪である飽和脂肪酸と、植物などから抽出される不飽和脂肪酸に分けられます。

飽和脂肪酸はバターやラードなどであり、常温で固形のものとなります。それに対して不飽和脂肪酸は植物油や魚の油など、常温で液体のものとなります。このうち、痛みに関係してくるのは不飽和脂肪酸になります。

また、不飽和脂肪酸は構造の違いから、さらに一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられます。一価不飽和脂肪酸はオリーブオイルなどが挙げられます。

これらの脂肪の中で飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸がエネルギー産生の材料になります。一方、多価不飽和脂肪酸が細胞の膜や炎症を抑える物質の材料になります。つまり、痛みに関係してくるのは多価不飽和脂肪酸になります。

多価不飽和脂肪酸は構造の違いからn-3系脂肪酸n-6系脂肪酸に分けられます。現在健康に良いと言われているDHAやEPAなどはn-3系脂肪酸の1つになります。揚げ物や炒め物などに使われるサラダ油はn-6系脂肪酸になります。

現代社会ではこのn-3系脂肪酸とn-6系脂肪酸のバランスが崩れ、n-6系脂肪酸を過剰に摂取している人がほとんどだといわれています。

n-6系脂肪酸が痛みを悪化させる

そして、この2つ脂肪酸(n-3系脂肪酸とn-6系脂肪酸)は炎症に関して反対の作用を及ぼします。魚の油などのn-3系脂肪酸は炎症を抑える役割があるのに対し、サラダ油などのn-6系脂肪酸は炎症を悪化させる作用があります。つまり、n-6系脂肪酸を取りすぎると炎症が悪化し、痛みを長引かせてしますのです。

また、酸化した脂肪も炎症を悪化させる作用があります。脂肪の中でも不飽和脂肪酸(特にn-3系脂肪酸)は酸化しやすい傾向にあります。つまり、n-3系の脂肪酸は痛みを抑制する効果をもっているのですが、酸化しやすいという欠点があります。

そして、n-3系脂肪酸が酸化することにより、痛みを悪化させる物質に変わってしまうのです。脂肪は「高温になる」「空気に触れる」などで酸化します。

n-6系脂肪酸はn-3系脂肪酸よりは酸化しにくいですが、高温環境下や空気に触れている状態で安易に酸化します。そして、普段料理に使っている油のほとんどがn-6系の脂肪酸です。

あなたは普段、揚げ物や炒め物を食べていませんか。作られて時間が経った惣菜や、前日の揚げ物の余り物などが、あなたの痛みを長引かせている原因の1つかもしれません。