内臓に負担をかけない食事法と痛みの関係

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食生活の乱れは痛みを誘発します。食生活の乱れにより、自律神経系が乱れを引き起こします。そして、自律神経系の乱れはその司令塔である「胸椎(背骨のうち、首と腰の間の骨)」に影響し、背骨を固くします。

背骨が固くなると、より末端である肩やひざなどの関節に過剰な負担がかかり、痛みにつながります。生活習慣病によっては腰やひざ、肩に痛みが誘発されるのです。

では食生活の乱れとはどのようなものでしょうか。食生活の乱れというと暴飲暴食、偏食、食品添加物の摂り過ぎなどがまず思い浮かぶのではないでしょうか。これらももちろん食生活の乱れであり、背骨の固さにつながります。

しかし、実は食事の時間や食後の活動など、多くの人が普段気にしていないところにも食生活の乱れ、内臓への負担を増やしている要因があるのです。今回は特に多くの人が気づかずにしている食生活の乱れについて述べます。

素早い食事では内臓は働きにくい

あなたは食事をゆっくり摂っているでしょうか。朝食を急いで食べて仕事に行き、昼休みの短い時間で急いで食べて仕事に戻るなどの生活はされていませんか。実は、このように多くの人がしていることが内臓にとって大きな負担となっています。

ここでは、食事と内臓への負担を理解するために、自律神経系について簡単に説明します。自律神経系は交感神経系と副交感神経系に分けられます。

体が興奮しているとき、交感神経が活発に活動します。心臓の拍動を早めたり、息を荒くしたりするのは交感神経による働きです。運動時など興奮時に起こる体の反応は交感神経によるものです。

一方、交感神経と真逆の働きをするのが副交感神経です。食事中など、体をリラックスさせているときに副交感神経が活発になります。このときは消化液の分泌が促されるなど、しっかり食物を消化するように内臓が切り替わります。

つまり、食事の後は優位に副交感神経系を働かせ、内臓の働きを活発にする必要があります。もし、食事の後に過度な運動や仕事による精神的ストレスが加わると、交感神経系が優位に働いてしまいます。

このような状態になると内臓の働きが悪くなり、消化吸収が上手く行われず、消化不良を引き起こします。消化不良は負担がかかってしまった胃や腸などの自律神経系の乱れを引き起こします。

よく噛むことは消化吸収を助ける

また、消化吸収には酵素が関係します。この酵素とは、簡単にいうと消化吸収の反応をスムーズに行うように働く物質です。この酵素が上手く作用することにより、消化不良を起こすことなく、消化吸収が行われます。

そして、この酵素は口から腸までさまざまな部位で働きます。食道から腸までの酵素は自律神経系によって無意識にコントロールされます。

このとき、口の中で働く酵素は唾液に含まれるため、噛むことにより、より多く分泌されます。つまり、よく噛んで、唾液と食べ物を混ぜることは胃や腸などでの消化吸収の負担を減らすのです。よく噛むことは食べ物を小さくすることでも内臓への負担を減らします。

以上のことより、内臓に負担をかけない食事とは「よく噛み、食後はゆっくりする」ということになります。

ちなみに食後にゆっくりする時間は、食べたものによって異なります。ここには、胃を通過する時間が関係してきます。

果物や野菜などは胃の通過が早く、30分程度といわれています。ご飯などの炭水化物は2~4時間が必要であり、タンパク質、脂肪は4時間以上といわれています。つまり、時間がないときは、消化に時間のかからない果物や野菜などですませるという工夫も大切になってきます。

単なる暴飲暴食だけが生活習慣の乱れではありません。食事法によっては、内臓に大きな負担をかけてしまうのです。そして、こうした生活習慣の乱れが重なると、自律神経の働きが悪くなって結果として体の痛みが表れるのです。