口臭の測定方法:機械的ガス分析法、官能的検査法

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体臭の中でも、なかなか人に相談できないものとして口臭があります。口臭は、多くの人が悩んでいるものですが、何も対処できずにいる人も少なくありません。

しかし、口臭のために病院に通う人の口臭は、自分自身が思っているよりも周りには影響していないということがほとんどです。そのような人たちは、病院に行ってニオイを測定することで、初めて自分の口臭が強くないことに気づかされます。

そして多くの人にとって、このように過剰に自分の口臭を気にすることの方が問題になります。一度、口臭を過剰に気にし始めると、「口臭を気にする → 周囲の人と距離を取る → 口臭を気にする……」という悪循環に陥ってしまいます。

そのため、口臭が気になる人は、まずは、自身の口臭の強さを客観的に測定することが大切です。そうすることで、思ったよりニオイが強くないことに気づき、以上のような悪循環を断ち切ることができます。そこで今回は、口臭の測定方法について述べます。

口臭症の分類

口臭というと、病院に行っても診断名などはつかないようなイメージがあると思います。しかし実際には、医学的に口臭に悩んでいる人に対して「口臭症」という診断名が付けられます。

口臭症とは、周囲の人に臭っているかどうかではなく、本人が口臭を気にして悩んでいる状態のことを言います。

つまり、ニオイが強いかどうかが問題なのではなく、本人が悩んでいるかがポイントです。

そして口臭症は、大きく「生理的口臭症」と「病的口臭症」の2つに分類されます。生理的口臭症とは、健康な人でも起こるような口臭に対して悩む症状です。例えば、起床時や緊張時などは、誰でも口臭が強くなりますが、このようなニオイさえも気にするような状態を指します。

一方病的口臭症は、さらに「器質的口臭症」と「心理的口臭症」に分けられます。器質的口臭症とは、糖尿病などの内科的な疾患によって口臭が強くなっている状態です。他にも、歯周病などの歯科的な問題や蓄膿などの耳鼻科的な疾患でも、病的口臭症は起こります。

また、心理的口臭症とはニオイの問題ではなく、訴え自体が精神疾患によって起こるものです。例えば不安障害があり、ニオイを敏感に気にして「口が臭いのではないか」「口臭がするから周囲の人が離れていく」といったような不安を持つような人のことを指します。

この中でも、病的口臭症の場合は実際に口臭が強く、身体的な治療が必要です。ただ、その他の口臭は本人の過剰な意識が問題です。

そのため、実際にニオイの強さを測定し、安心させることが有効な治療となります。

口臭の測定法

口臭を実際に測定する方法は、いくつか存在します。さまざまな角度からニオイを検査します。具体的には「機械的ガス分析法」と「官能的検査法」の2つがあります。

・機械的ガス分析法

機械的ガス分析法とは、口臭ガス測定器を使用し「口腔内ガス測定」「鼻腔内ガス測定」「呼気ガス分析」「腸内ガス分析」を行います。

そして、これらのガスに含まれるニオイの元である「硫化水素」「メチルメルカプタン」「ジメチルサルファイド」について、それぞれの部位で精密に測定します。これは一般的な測定器ではいけません。

なぜならば生理的口臭症の人は、ほとんどが一般的な機械では測定できない程度の強さであるからです。つまり、精密なものでないとニオイとしても検出されません。

・官能的検査法

また機械を使わずに、人の鼻でチェックする方法を「官能的検査法」と言います。これは、実際に鼻を使って「口」「鼻」「吐息」「唾液」などのニオイを嗅ぐことによって調べます。

検査内容や方法は統一されておらず、色々なやり方で行われているのが現状です。とにかく実際に嗅いでみて、ニオイが強いかどうかを調べます。そして、ニオイの強さを何段階かに分類して判断しているところもあります。

今回述べたように、口臭症にはいくつかの原因がありますが、そのほとんどは、本人の気にし過ぎによるものです。そのため口臭が気になる人は、実際に器械的ガス分析法と官能的検査法を用いて、どのくらいニオイが強いのかを調べることが大切です。

そうすることで、意外に口臭が強くないことに気づき、過剰に心配することが少なくなります。