受精に最適な性交のタイミングと排卵日の予測方法

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義務教育では、卵子と精子が出会って受精すると赤ちゃんが生まれると習います。実際は、受精しても育たなかったり着床しなかったりすることもあるため、受精が必ず出産につながるとはいえません。ただ、妊娠・出産するために、受精というプロセスは必要不可欠です。

妊娠を望まないとき、避妊をすることは常識です。ただ、避妊をしなければ必ず受精するわけでもありません。受精をするためには、良質の卵子と精子がいいタイミングで出会う必要があります。

そこでここでは、卵子と精子が出会うまでの過程と受精のために必要な性交のタイミングについて述べていきます。

卵子の成熟から受精までのプロセス

健康的な女性であれば、排卵はほぼ一ヶ月おきにあります。月経期に、原始卵胞という卵子のもとが数十個成長を始めます。発育中の卵胞は、卵胞ホルモン(エストロゲン)を分泌します。

体内の卵胞ホルモン濃度が最高に達すると、性中枢とLH(黄体形成ホルモン)放出中枢が刺激を受けます。この刺激から24~48時間後に、脳下垂体から黄体形成ホルモンが大量に分泌されます。

黄体形成ホルモンは、成熟した一つの卵胞(主席卵胞)の成長速度を早めます。この卵胞が卵巣の表面を破り、卵胞の中の卵子が腹腔内に飛び出します。これが排卵です。黄体形成ホルモンが分泌されてから平均32~38時間後に、排卵が起こります。

排卵後の卵胞は、黄体(おうたい)という黄色い組織に変わります。黄体からは黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌されます。黄体ホルモンは卵巣から分泌される卵胞ホルモンとともに、子宮内膜を厚く・やわらかくし、妊娠に備えます。

腹腔内に飛び出した卵子は、卵管采という卵管の手のような組織に取り込まれて卵管に入ります。卵子が卵管に入ってすぐの部分はろうとのように広くなっており、卵管膨大部(らんかんぼうだいぶ)と呼ばれます。ここで精子と出会えれば、受精することができます。

精子と出会わない場合、卵管表面にある繊毛という毛の流れによって子宮へ進み、やがて子宮内膜とともに排出されます。これが月経です。

前述のとおり、受精するためには卵子と精子が卵管膨大部で出会わなければいけません。すなわち、排卵後すぐに出会う必要があるということです。そのため、妊娠を望むのであれば排卵日を予測することがとても重要になります。

以下に、排卵日を予測する方法を記します。

排卵予測法:基礎体温法

基礎体温とは、人が生命を維持するために必要な体温のことをいいます。そのため、眠っている間に測るのが理想です。実際には、毎日他人に測ってもらうことは困難なため、目が覚めてすぐに体温測定を行います。

排卵されてから月経までの基礎体温は、排卵前に比べて約0.4℃高いです。これは、黄体ホルモンが体温を上げる働きをするためです。そのため毎日基礎体温をグラフに記録すると、低温相と高温相の二相性を示します。低温相と高温相の変わり目が排卵日といえます。

排卵予測法:オギノ式

黄体の寿命は、ほとんどの人が14日です。黄体は排卵直後に形成され、黄体ホルモンを分泌します。黄体ホルモンは、妊娠の維持のために子宮内膜を維持する働きがあります。妊娠が起こらず黄体が寿命を迎えると、黄体ホルモンの分泌が急激に減少します。そのため、子宮内膜が維持されず月経が起こります。

以上のことから、月経初日から逆算して15日目が排卵日と予測できます。毎日の月経を記録することで次の月経の初日を予測できるようになり、排卵日の予測が可能になります。

排卵予測法:排卵検査薬

尿中からの黄体形成ホルモンを検出することで、排卵日の予測ができます。排卵検査薬は市販されているので、病院にかかることなく自宅で簡単に検査ができます。インターネットサイトでの購入も可能です。

ほとんどの検査薬が、排卵の1~2日前から陽性を示します。そのため、あらかじめ排卵日を予測しておき、その2日以上前から検査する必要があります。検査結果が「陰性 → 陽性」になった日の約2日以内に、排卵が起こるということになります。

卵子と精子の寿命の差

射精された精子は約二時間で卵管膨大部にたどり着きます。ただ、卵子の受精可能期間は排卵後約12~24時間といわれています。そのため、排卵日当日の性交では受精できない可能性があります。

一方、精子の受精可能期間は射精後7日間といわれています。そのため、受精には排卵日の2~3日前に性交を行うことが最適といえます。

なお、排卵日の予測はあくまで妊娠しやすくするための手段です。避妊のための手段ではありません。望まない妊娠を防ぐためにも、排卵日予測を避妊のために使用しないようにしましょう。