産後に摂るべき栄養素:赤ちゃんが必要とする栄養成分

01c08c768e5d21c307a1df22a1680759_s

現在、多くの人が母乳での育児を行っています。母乳は、赤ちゃんにとって最良の栄養源です。また、母乳には免疫物質も含まれています。ただ、母乳は母体が摂取した栄養素から作られます。そのため、母体の栄養摂取が足りないと母乳の栄養価が下がることがあります。

赤ちゃんが成長するためには、さまざまな栄養素が必要です。そこで、ここでは赤ちゃんが必要とする栄養素の中でも、不足しやすい栄養素と摂取のコツについて述べていきます。

赤ちゃんのために摂るべき栄養素:葉酸

乳児期は、急激に成長する時期です。身長は1年で約1.5倍、体重は約3倍になります。身体が成長するためには、細胞の分裂が不可欠です。また、身体が大きくなることによって血液の量も増えます。

葉酸は、このような細胞分裂や血液の生成に関与しています。そのため、乳児期に葉酸が不足すると、成長・発達が妨げられることがあります。また、母乳は血液から作られます。そのため、葉酸が不足すると血液が不足して母乳の分泌量が低下しやすくなります。

さらに、葉酸には産後の子宮の回復を助ける働きがあるといわれています。そのため産後には、赤ちゃんのためだけではなく、母体のためにも葉酸を積極的に摂る必要があります。

葉酸は、緑葉野菜やレバーに多く含まれています。葉酸は水に溶けやすいため、炒めたり汁ごと食べたりなどの工夫が必要です。

食物に含まれる葉酸は吸収されづらい特徴があり、サプリメントでの摂取の方が吸収率は高いです。ただ、栄養補給をサプリメントに頼ると摂取が過剰になったり、他の栄養素が不足したりしやすいです。

また、葉酸を摂り過ぎると亜鉛の吸収が妨げられることがわかっています。そのため、なるべく食事から葉酸を摂ることを心がけて、サプリメントは上限を守って使用することが大切です。

葉酸は、ビタミンB12と協力して働いています。ビタミンB12は動物性食品にしか含まれていないため、これらを制限しないことが大切です。

赤ちゃんのために摂るべき栄養素: 亜鉛

亜鉛は、細胞の生成やタンパク質の合成、免疫機能に関わっている栄養素です。これが足りなくなると、成長が妨げられたり、免疫力が低下したりします。

前述のように、乳児期は身体が急激に成長します。そのため、乳児期の亜鉛不足は著しい発育不良を起こすことがあります。また、亜鉛が不足すると母体に味覚障害が起こることがあります。味覚障害が起こるとバランスの良い食事を摂ることが困難になるため、母体にも赤ちゃんにも悪影響があります。

亜鉛は貝類、食肉などの動物性食品に多く含まれています。これらを制限しなければ、通常の食事で不足することはありません。そのため、ダイエット目的の食事制限などを行わないことが大切です。

また、亜鉛は葉酸や食物繊維の過剰摂取によって吸収されにくくなります。通常の食事でこれらの摂取が過剰になることはありません。そのため、サプリメントでの過剰摂取に気をつける必要があります。

赤ちゃんのために摂るべき栄養素:カルシウム

カルシウムは、骨や歯の主な構成成分です。そのため、乳児期にカルシウムが不足すると骨や歯がうまく形成されないことがあります。

授乳期にはカルシウムの吸収率が上がるため、妊娠前に比べて必要摂取量が多くなるわけではありません。ただ、ほとんどの人がもともとカルシウムの摂取量が十分ではありません。そのため、カルシウムを意識して摂る必要があります。

カルシウムは、乳製品や小魚などに含まれます。一般的に、乳製品のカルシウムは吸収しやすいといわれています。これは、乳製品に含まれるタンパク質がカルシウムの吸収を助けるためです。

ただ、カルシウムの吸収率は個人差があります。そのため、摂取しやすい食品でカルシウムの必要量を満たすことが大切です。

カルシウムは、ビタミンDやクエン酸などを一緒に摂ることで吸収率が上がります。ビタミンDは魚やきのこ類に含まれています。クエン酸は酢やレモンなどに含まれています。そのため、魚やきのこを酢和えにしたり、レモン果汁をかけて食べたりすることによってカルシウムの吸収をサポートすることができます。

このように、ビタミンDはカルシウムの吸収を高めてくれます。ただ、ビタミンDは脂溶性ビタミンのため、身体から排出されにくい特徴があります。そのため、ビタミンDをサプリメントで摂取すると過剰になりやすいです。

ビタミンDが過剰になると、体内のカルシウム濃度が上がって食欲不振や嘔吐などの症状が出ることがあります。また、内臓などにカルシウムが付着して重篤な臓器障害が起こることもあります。

以上のことから、ビタミンDは食事での摂取を基本にすることが賢明です。

また、ビタミンDは紫外線にあたることによって体内で合成されます。産後は簡単に外出できなくなるため、体内での合成量が減りがちです。室内での日光浴を心がけたり、短時間でも散歩に出かけたりなどで体内の合成量を増やしましょう。

このように、産後は食生活に気を配る必要があります。ただ、乳児の育児を行っていると調理に時間をかけることが難しいため、バランスの良い食事を続けることが困難です。そのため、ストレスにならない程度に手抜きすることが大切です。

例えば、たくさんの種類の食材を使って常備菜を作っておくと、調理時間が短縮されて栄養バランスが保たれます。このとき、唐辛子や酢などを使用すると保存可能期間が長くなるため、調理の回数を減らすことができます。

また、栄養価や味は悪くなりますが、調理後に急速冷凍することもおすすめです。一人前ずつを冷凍することで、バランスの良い食事を継続しやすくなります。このとき、金属トレーやアルミホイルを使用すると冷凍時間が短縮されて質の低下を抑えることができます。