冷え症からくる月経痛と痛みの解消法

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季節を問わず冷えを感じている「冷え症」は、女性に多いです。女性の2人に1人が冷え症を自覚しているといわれています。

また、身体の冷えを自覚していない人でも、身体の内側が冷えているというケースが増えています。このような人には、手足のほてりや35℃台の平熱、腹部の冷えなどの症状があります。

このような身体の冷えは、さまざまな病気の原因となります。月経痛は女性の多くが経験したことのある症状であり、冷え症同様に増加傾向にあります。実は、月経痛も冷えからくる症状の一つなのです。そこで、ここでは冷えと月経痛の関係性について述べていきます。

月経痛が起こるメカニズム

女性の身体は、毎月妊娠に備えて子宮内膜を厚くしています。月経とは、妊娠が成立しないときに、厚くなった子宮内膜を外に排出することをいいます。

このような子宮内膜の排出は、「プロスタグランジン」という物質によって起こります。プロスタグランジンが分泌されると、子宮が収縮して内容物が外に排出されます。月経痛は、この子宮の収縮による痛みです。

また、プロスタグランジンには痛みを感じやすくする働きもあります。そのため、月経痛はプロスタグランジンによる「子宮の収縮作用」と「痛みの増幅作用」によって起こるのです。

冷えと月経痛の関係性

身体が冷えると、熱を逃がさないように血管が収縮します。すると、血管を流れる血液の量が少なくなるため、血行が悪くなります。

血行が悪化すると、下半身の血流が滞りやすくなります。子宮付近の血流が滞ると、分泌されたプロスタグランジンが血液によって流されず、骨盤内にとどまります。すると、プロスタグランジンによる子宮収縮と痛み増幅の作用が強く現れて痛みがひどくなります。

さらに、血行が悪いと子宮の収縮がうまくいかなくなり、プロスタグランジンが多く分泌されやすくなります。前述のように、プロスタグランジンが多くなると痛みがひどくなります。

また、冷えによって下半身に血行不良が起こると、骨盤内に血液が溜まりやすくなります。すると、まわりの神経を圧迫することによって腰付近に痛みや重苦しさが現れます。

血液は、筋肉などの組織に酸素や栄養素を運ぶ働きがあります。そのため、冷えによって血行不良が起こると骨盤内の組織や周辺の筋肉が酸素や栄養素不足となり、老廃物が溜まって痛みが引き起こされることがあります。

このように、身体の冷えは下半身の血行を悪化させて月経痛を起こしやすくします。そのため、月経痛の改善のためには身体を温めることが有効です。

月経痛改善のための冷え対策

月経痛改善には、身体の中でも特に下半身を温めることが大切です。

スカートは、パンツスタイルに比べて下半身が冷えやすいです。そのため、スカートを履く際はストッキングやタイツ、毛糸のパンツなどを着用することをおすすめします。

このような衣類の着用が困難なときは、下着の内側にカイロなどを使用することで下半身への冷えを和らげることができます。このとき、通常のカイロを使用すると低温やけどが起こりやすくなるので、地肌に使用できる低温カイロを使用しましょう。

さらに、腰や腹部を温めると、骨盤内が直接温められるとともに、温められた血液が下半身を巡ることによって下半身も温まります。そのため、月経中はこれらの部位にカイロを使用することをおすすめします。

また、「月経中はお風呂に入れない」と思っている人は多いです。ただ、月経痛のほとんどが体を温めることで軽減します。そのため、月経痛を改善するためには湯船に浸かることをおすすめします。

通常、入浴中は身体に水圧がかかるため、経血が外に出ることはありません。ただ、湯船から出て水圧がなくなると経血が出ることがあるため、公衆浴場での入浴は控え、家族がいるときは最後に入ることが賢明です。

また、入浴前に陰部の外側をお湯で洗い流すと、湯船に血が混じることを防ぐことができます。このとき、内部までお湯で洗うと、膣内に傷がついたり炎症が起こったりすることがあります。そのため、シャワーで膣内を洗浄することはやめましょう。

前述のように、冷えはさまざまな病気の原因となります。月経痛だけではなく、月経前症候群(PMS)なども悪化しやすくなります。そのため、日常的に身体を温めるクセをつけて、月経トラブルから開放された日々を送りましょう。