鉄不足による貧血は、身体・精神にさまざまな影響を及ぼす

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鉄分が不足すると貧血になるということは、一般人でも周知の事実だと思います。しかし、貧血がイライラ、腰痛、集中力の低下など、さまざまな症状につながっていることを知っている人は少ないです。

今あなたが抱えている症状は、もしかしたら鉄分不足による症状かもしれません。今回は、鉄分が体に及ぼす影響について述べます。

鉄分はこんなに足りてない

最近の統計によると、アメリカでは全体で880万人が鉄の欠乏状態にあり、特に幼児と女性に多いとされています。

幼児に鉄分が少ないのは、一般の牛乳に鉄分が少なく、鉄を加えられた調整粉乳や離乳食が十分に普及していないためとされています。女性に関しては、一番の原因は過激なダイエットとされています。

厚労省の指針によると、成人男性の1日必要量は10mg、成人女性は12mg、また妊婦、授乳婦では20mgとされています。しかし、実際は全く鉄分が足りていないというのが現状です。特に、日本では鉄不足に対しての関心が薄いとされています。

鉄不足の症状

鉄不足によって、貧血が起こります。貧血によるめまい、ふらつきなどは一般的に知られている症状です。ただ、鉄不足は他にも以下のような症状を引き起こします。

精神面

・不眠
・朝起きられない
・イライラ
・ヒステリー
・神経過敏
・不安
・うつ

身体面

・冷え性、肩コリ
・低血圧
・頭痛、腰痛、関節痛
・咽頭痛
・風邪をひきやすい、疲れやすい、めまい、たちくらみ
・下痢、便秘
・抜け毛
・集中力低下、無気力、体力低下

このように、精神面、身体面の両方に影響します。

体内の鉄分

体内の鉄分はヘム鉄と非ヘム鉄に分けられます。ヘム鉄とは、ヘモグロビン、ミオグロビン、シトクロムのことであり、酸素の運搬や貯蔵を行います。非ヘム鉄は、体内のヘム鉄以外の鉄分を指し、貯蔵鉄などがその代表例です。

鉄分が足りなくなると、まず非ヘム鉄の貯蔵鉄が減少します。そして、貯蔵鉄がなくなると、はじめてヘム鉄が減少します。

体内で重要な役割をしており、欠乏すると貧血を起こすのはヘム鉄です。つまり、貯蔵鉄は鉄欠乏性貧血の防波堤になっているということです。

女性の鉄の代謝

女性の貯蔵鉄は、男性と比較すると少ないことが判明しています。さらに女性は、月経血として0.6mg/日の鉄の損失があります。このため、とくに若い女性では慢性的に鉄が不足しているので、よほど食事に気をつけないと貧血症患者の予備軍になってしまう恐れがあります。

体は鉄を取り込むと、大切に保管し、体内でのバランスをとります。しかし、出血などによる鉄の損失に対して、体は調整作用を働かせることができません。つまり、月経血による鉄の損失がある女性は、男性よりも「鉄の吸収の良い食事」を余分にとる必要があるということです。

食事と鉄分

鉄の吸収は、植物性食品よりも動物性食品の方が良いです。これは、動物性食品にはヘム鉄が多く含まれ、体内における吸収率が、非ヘム鉄と比較して良いからです。

また、乳製品、食物油、精製した穀物、白砂糖、果汁、清涼飲料水などは一般的に鉄分が少ないです。以下に鉄分が多い食品を載せます。

海産物:あさり、ひじき
肉類:全般だが、特にレバー、ビーフジャーキー
種子類:麻の実、ごま、けしの実、大豆、豆腐、湯葉

以上のように、鉄不足はイライラや疲れなど、普段から感じるような症状に関係しています。貧血は寝不足やストレスと似たような症状が多く、見逃しやすい症状です。上記のような症状がある方は、一度鉄不足を疑ってみてください。