女性に多い冷え症:冷えと乾燥肌の関係性

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現代では、冷えている女性が増えています。自らが「冷え性」であるという女性は多く、その多くは生まれながらの体質であるかのように錯覚しています。さらに、平熱が35℃台である人も多く、身体に冷えがあることが普通になっている女性が多いです。

また、冷えている自覚がなくても体内が冷えていることがあります。手足や顔にほてりを感じる人は、内臓の温度が下がっていることが少なくありません。

このような冷え症は、身体にさまざまな不調を引き起こします。多くの女性が気にする肌の乾燥も、冷えによって起こることがあります。

そこで、ここでは冷え症と乾燥肌の関係性について述べていきます。

乾燥肌が起こるメカニズム

皮膚は、外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」の三層構造になっています。さらに、表皮の外側は「角質層」と呼ばれ、皮膚のバリア機能を担っています。

健康的な肌では、角質層の約20~30%が水分です。このような皮膚の水分は、絶えず皮膚表面から蒸発しています。また、まわりの湿度が低いほど蒸発する水分量が多くなります。

腹部や背中は衣服に守られることが多いため、特別なケアを行わなくても乾燥しづらいです。ただ、一般的に顔は常に外気にさらされています。また、手は家事などによって水や洗剤を使用する機会が多いです。

そのため、全身の肌のうちでも、特に顔や手が乾燥することが多いです。さらに、湿度が低くなりやすい冬季は肌の水分の蒸発量が多くなるため、特に乾燥しやすくなります。皮膚が分泌する「細胞間脂質」や「皮脂」には、このような乾燥から皮膚を守る働きがあります。

細胞間脂質は、角質層内で細胞同士をくっつける働きがあります。また、細胞間脂質は水をはさみ込む形で細胞同士をつなげています。この2つの働きによって、肌の水分が蒸発して乾燥するのを防いでいます。

皮脂は、皮脂腺から分泌されて肌表面を覆います。油である皮脂は、水分と混ざりません。そのため、皮脂が皮膚を覆うと、肌の水分の蒸発が妨げられて乾燥しづらくなります。

これらは、肌の新陳代謝によって作られます。そのため、肌の新陳代謝がうまくいかないと肌のバリア機能が低下して、肌表面の水分が蒸発しやすくなります。つまり、肌が乾燥しやすくなるのです。

冷えと乾燥肌の関係性

身体が冷えると、熱を外に逃さないために血管が収縮します。血管が収縮すると通れる血液の量が少なくなるため、血行が悪くなります。

血液には、全身の細胞に酸素や栄養素を運ぶ働きがあります。そのため、血行が悪くなると全身の細胞にこれらが届けられにくくなります。

酸素や栄養素は、細胞が新陳代謝を行うために必要不可欠です。そのため、これらが細胞に届けられにくくなると、細胞の新陳代謝が妨げられます。

前述のように、細胞間脂質と皮脂は、肌の新陳代謝によって生成されます。そのため、酸素や栄養素が不足することによって肌の代謝が妨げられると、これらの脂質が分泌されずに肌が乾燥しやすくなります。

さらに、血行が悪いと肌に水分が行き渡りません。前述のように、肌の水分は絶えず蒸発しています。そのため、血行が悪化すると内側からの水分補給が少なくなって、皮膚の水分量が低下します。

このように、冷えがあると肌に酸素や栄養素、水分が届けられにくくなります。これによって、肌の水分量やバリア機能が低下して乾燥肌になります。

乾燥肌防止のための冷え症対策

乾燥肌の原因となる冷え症は、さまざまな原因で起こります。筋肉量の不足は、冷え症の原因の代表的なものの一つです。

ただ、女性は身体の構造上冷えやすいことに加え、月経周期によるホルモンバランスの変化も冷え症の原因となります。そのため、女性が冷え症を防ぐためには、筋肉量を増やすとともに身体や肌を温める生活習慣を行うことが大切です。

体内の熱の多くは、筋肉によって生成されています。そのため、筋肉量を増やすと熱の生成量が上がり、身体が温まりやすくなります。また、筋肉量が増えると血行が良くなるため、冷えにくい身体になります。

身体の中でも、下半身は特に冷えやすい部位です。上半身と下半身では、5~6℃の体温差があるといわれています。そのため、足先などの乾燥が気になるときは、下半身を温めることが大切です。

暖かい季節でも、足首が露出していると下半身が冷えやすくなります。そのため、下半身を冷やさないためには、外気の気温に関わらず足の露出をなるべく避けることが大切です。

また、腰にカイロをあてたり20分以上の半身浴を行ったりすると、下半身だけでなく全身が温まります。

顔の乾燥が気になるときは、前述の冷え対策とともに、顔に10分程度ホットタオルを当てることがおすすめです。ホットタオルは、42℃程度のお湯に浸したり、水に濡らしたタオルを電子レンジで加熱したりすることによって作ることができます。

このとき、作ったホットタオルをそのまま顔に当てると、すぐに冷めてしまいます。そのため、ホットタオルの上に乾いたタオルを乗せたり、ラップをかぶせたりして温度の低下を防ぎましょう。

また、スキンケアの際に顔を手で軽く押さえることもおすすめです。これによって、手の温度で肌が温められて血行が良くなるとともに、化粧水などの美容成分が肌に浸透しやすくなります。ただ、手が冷えているときに行うと肌が温められないので、入浴後などの手が温かいタイミングで行うことをおすすめします。

肌の乾燥は、さまざまな肌トラブルの原因となります。つまり、冷えは乾燥以外の肌トラブルの原因になるということです。そのため、冷えを防ぐことは美肌を作ることにもつながります。

これまでに述べたような冷えを防ぐ生活習慣を取り入れて、トラブル知らずの肌を手に入れましょう。