女性に多い冷え症:冷えと子宮頸がんの関係性

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現在、若い世代の子宮頸がん発症率が上昇しています。以前は40~50代女性での発症率が高かったのですが、現在では20~30代での発症が最も多くなっています。さらに、子宮頸がんはこの世代の女性に最も多いがんです。

また、冷え症の女性も年々増加しています。冷え症とは、気温に関わらずいつも手足などが冷たいことをいいます。ただ、手足などの冷えを感じていなくても、体温が35℃台であったり腹部が冷えていたりする人は身体が冷えています。

昔から「冷えは万病の元」というように、このような身体の冷えはさまざまな不調の原因になります。実は、身体が冷えていると子宮頸がんにもかかりやすくなるのです。そこで、ここでは冷え症と子宮頸がんの関係性について述べていきます。

子宮頸がんが起こるメカニズム

子宮頸がんとは、子宮頸部(しきゅうけいぶ)という子宮の出口部分にできるがんのことをいいます。子宮頸がんは、子宮がんの約7割を占めるがんです。

子宮頸がんは、子宮頸部に「ヒトパピローマウイルス(HPV)」というウイルスが感染することによって起こります。HPVは、性交渉によって子宮頸部に感染します。

ただ、子宮頸部にHPVが感染したら必ず子宮頸がんを発症するというわけではありません。HPVは、性交渉経験者の約8割が感染するといわれています。このうち、約9割の人は免疫によってHPVが排除されます。

HPVが排除されずに長期間感染すると、「異型細胞」という変異した細胞が増殖します。さらにこれを放置すると、これががん細胞となってがんを発症することがあります。つまり、子宮頸がんはウイルス感染によって起こり、免疫力が低下すると発症しやすくなるということです。

冷え症と子宮頸がんの関係性

人間の身体には、病気に抵抗する力を持っています。このような抵抗力は、白血球による免疫反応によるものです。白血球は、「顆粒球(かりゅうきゅう)」、「単球」、「リンパ球」の3つに大別されます。

このうちでもリンパ球は、ウイルスが体内に侵入したときに活躍します。そのため、リンパ球が多いと、ウイルスから身を守る力が強くなります。

リンパ球は、体温が高いほど数が多くなります。また、体温が高いと白血球の働きが良くなるため、免疫力が上がります。風邪の時などに体温が上がるのは、免疫力を高めて細菌やウイルスなどと戦うためです。

一方で、体温が低いとリンパ球の数が少なくなり、その働きも弱くなります。すると、ウイルスに対する抵抗力が落ちて、ウイルス感染による症状が現れやすくなります。

前述のように、子宮頸がんはウイルスの感染によって起こる病気です。つまり、身体が冷えているとウイルスへの抵抗力が弱くなり、子宮頸がんを発症しやすくなるということです。

冷えによる子宮頸がんの防止策

前述のように、身体の冷えは子宮頸がんの発症リスクを高めます。そのため、子宮頸がんの防止には、冷え性対策や免疫力を上げる生活習慣を行うことが有効です。

冷え症を改善するためには、筋肉量を増やすことが大切です。現在の女性は、公共交通機関の充実や生活スタイルの変化によって、筋力が低下傾向にあります。そのため、身体を動かす機会を作ったり日常的に筋肉トレーニングを行ったりすることが大切です。

特に、下半身の筋肉を鍛えると、全身の血行が良くなって身体が温まりやすいです。そのため、散歩やランニングを行ったり通勤通学時に小走りや早歩きをしたりなどの、下半身の運動量を増やすことが冷え症の防止に効果的です。

また、外に行くことが難しい人は、スクワットと足踏みを交互に行うことで、下半身を鍛えながら運動量を増やすことができます。

ただ、冷え症がある人の多くは下半身の筋力が落ちているため、通常のスクワットだと負荷がかかりすぎて筋肉痛になったり苦痛で続かなかったりしやすいです。そのため、壁に背中をつけてスクワットすることをおすすめします。

具体的には、背中を壁にピッタリとつけた状態で、足を肩幅に開いて行います。この姿勢から、少しつらさを感じる程度の高さまで腰を落とし、数秒キープしたあと姿勢を戻します。このとき、時間をかけてゆっくりと行うと、少ない回数で筋肉を鍛えることができます。

足踏みは、太ももと床が並行になる高さまで足を上げて行います。足踏みは行いやすいリズムで実施し、慣れてきたら少しずつ早くしていきます。

これらの運動を、それぞれ1分ずつ交互に行うと、効率よく下半身を鍛えることができます。1回の目安は3セットほどで、朝晩行うのが効果的です。

また、子宮頸がんを防ぐためには免疫力を上げることが大切です。現代の女性はストレスが多く、身体が緊張した状態が続きやすいです。ただ、身体の緊張状態が続くと、リンパ球の働きが悪くなり免疫力が低下します。そのため、意識して身体を緊張から解き放つことが大切です。

仕事や勉強の合間に身体をリラックスさせるには、深呼吸がおすすめです。深呼吸は、鼻でゆっくりと息を吸い、倍の時間をかけて口から息を吐き出すようにして行います。このとき、お気に入りの香りを嗅ぎながら行うと、よりリラックスしやすくなります。

ラベンダーの香りには、好き嫌いにかかわらず身体をリラックス状態に導く作用があります。そのため、特に好きな香りがないときはラベンダーの香りとともに深呼吸を行うことがおすすめです。

前述のように、HPVは性交渉によって感染します。そのため、子宮頸がんの防止には感染の機会を減らすために、不必要な性交渉を避けることが最も大切です。

がんは、発症すると自力で治すことがほぼ不可能な病気です。子宮頸がんは女性に身近な病気であることを認識して、これまでに述べたような冷え対策を行うようにしましょう。そうすることによって、子宮頸がんだけではなくさまざまな身体の不調を予防することができるはずです。