月経前や月経中にチョコレートが食べたくなる理由

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チョコレートが好きな女性は多いです。休憩中や疲れたときなどに食べるため、かばんに必ずチョコレートを入れているという人も少なくありません。

特に月経前や月経中には、「無性にチョコレートが食べたい」という衝動が起こりやすいです。これらの時期には、普段甘いものを食べない人でもチョコレートが食べたくなることがあります。

そこで、ここでは月経前や月経中にチョコレートが食べたくなる理由について解説していきます。

チョコレートが食べたくなる理由:チョコレートが含む糖類

女性の身体では、女性ホルモンのバランス変化によって月経周期が起こります。月経後には「エストロゲン」という女性ホルモンの分泌量が増加し、約1週間後にピークを迎えます。その後、除々に分泌量が低下して月経開始時には分泌量が激減します。

エストロゲンには、妊娠しやすい身体を作るためのさまざまな働きがあります。そのうちの1つに、脳内の「セロトニン」という物質の働きを助けて精神状態を良くするという作用があります。

月経前には、エストロゲンの分泌量が低下することによって脳内のセロトニン量が少なくなります。そのため月経前には、セロトニン不足によって集中力が低下したりイライラしたりなどの精神症状があらわれたりしやすくなります。

糖類の一種である「ブドウ糖」には、このような脳内セロトニンを一時的に増やす作用があります。ブドウ糖は、ご飯などに含まれるでんぷんや甘い食品に含まれるショ糖などが体内で分解された際に生成されます。つまり、甘い食品を食べると一時的に脳内セロトニン量が増えるのです。

前述のとおり、月経前にはセロトニン量が低下します。そして、身体がこれを補おうするため、月経前にはチョコレートなどの甘い食品が食べたくなりやすいのです。

また、排卵日には「プロゲステロン」という女性ホルモンの分泌量が増加します。プロゲステロンの分泌量は数日でピークを迎え、月経が始まる頃にはかなり少なくなります。

プロゲステロンには、「妊娠に適した身体」を作るために栄養素を蓄えようとする働きがあります。この作用によって、月経前には食欲が増加してお腹が空きやすくなります。糖を含む食品は手軽なため、このような空腹を満たすために食べられることが多いです。

ただ、プロゲステロンには、間接的に糖を脂肪として蓄えやすくする作用があります。つまり、摂取した糖をすぐに脂肪として蓄えて、再び空腹感をもたらすのです。そのため、月経前の空腹を甘い食品で満たすと、すぐにお腹が空いて再び甘いものが食べたくなります。

このようなホルモンバランスの変化によって、チョコレートのような甘い食品が食べたくなりやすいのです。

チョコレートが食べたくなる理由:チョコレートが含むミネラル

女性ホルモンには、妊娠に備えて子宮内膜を厚くする働きがあります。子宮内膜には多数の血管が存在するため、子宮内膜が厚くなる月経前には血液の必要量が高まります。

さらに月経時には、子宮内膜が排出される際に子宮内から出血が起こります。そのため、月経前や月経中には、血液が足りなくなることによって貧血が起こりやすくなります。

チョコレートには、血液の材料となる鉄や、鉄の吸収を促す成分である銅などが多く含まれています。さらに、赤血球を作るために必要な亜鉛や、ヘモグロビンの材料となるタンパク質も含まれています。つまり、チョコレートには血液生成に関わる成分が多数含まれているのです。

またチョコレートは、月経前に必要量が高まるマグネシウムも含んでいます。このように、チョコレートには月経前に必要量が多くなる成分が多数含まれているのです。そのため、月経前には甘い食品の中でも、特にチョコレートが食べたくなりやすいです。

ただ、チョコレートには多くの脂質が含まれています。さらに、一般的なチョコレートは甘く加工されているため、月経前に食べたいだけ食べると、肥満や生活習慣病が起こりやすくなります。そのため、チョコレートの摂取はなるべく控えるのが賢明です。

どうしてもチョコレートが食べたくなったときは、甘さ控えめのチョコレートや個包装されたチョコレートを食べるなどの工夫が大切です。ただ、甘さが少ない「高カカオチョコレート」と呼ばれるものは、その分だけ脂質が多いので注意が必要です。

また、チョコレートの代わりにココアを飲むこともおすすめです。固体であるチョコレートに比べて液体であるココアは、一口の量が少なくなりやすいため少量で満足しやすいです。

これまでに述べたように、月経前にチョコレートが食べたくなるということは身体の栄養素が足りなくなっていることを意味します。そのため、月経前の食欲を甘いものですませず、タンパク質やミネラルを多く含む食肉や魚介類を摂取することが大切です。