骨粗しょう症を予防するには若いときからの運動習慣が一番

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最近、牛乳が体に良いか悪いかなどの議論に伴って、カルシウムの摂取が骨粗しょう症の予防につながるかどうかも問題になっています。

以前から、一般的に牛乳はカルシウムが豊富なため、骨粗しょう症の予防には良いとされています。しかし、本当にカルシウムを摂取すると骨粗しょう症の予防になるのでしょうか。今回は、骨粗しょう症について解説します。

骨の形成と吸収のバランス

骨細胞には、骨を形成するような働きをする骨芽細胞と、骨を破壊(吸収)するような働きをする破骨細胞があります。

健常な人は、この二つの細胞のバランスが保たれ、骨量を維持しています。一方、骨粗しょう症の人は、破骨細胞が骨芽細胞の働きを上回り、骨吸収(骨の破壊)が強くなることにより、骨量が減少します。一般的に40歳を過ぎると、破骨細胞の働きが強くなり、骨粗しょう症になりやすくなります。

骨粗しょう症とカルシウム

骨粗しょう症の人は、骨の中にある、骨塩の主成分であるカルシウムリン酸が減少しています。そのため、カルシウムの摂取が必要とされているのです。

しかし、いくらカルシウムを摂取しても、体に吸収されないとカルシウムリン酸は増えません。最近では、特にこのカルシウム吸収の問題が大きくなっています。

カルシウム吸収を阻害する因子は、主に2つあります。1つ目は、食品中のカルシウムとリンのバランスです。人間ではその比率ははっきりしていませんが、動物ではこの比率が2:1のとき、最もカルシウムの吸収が良いとされています。

最近では、リンを多く含む清涼飲料水の摂取量が増えているため、結果としてカルシウムの吸収が低下していることが指摘されています。

そして2つ目は、ビタミンDの不足です。もともと、カルシウムは腸で吸収されにくい成分です。小児期には食事中のカルシウムの50 ~70%、成人ではわずか30~50%しか吸収されません。特にほうれん草などシュウ酸が多く含まれる食事や、繊維量の多い食事を取ると、吸収率はさらに下がります。

そして、そのカルシウムの吸収に関係しているのがビタミンDになります。このビタミンDは、そのままではカルシウムの吸収に関係せず、活性化されてビタミンD3になるとカルシウムの吸収を促します。

ビタミンDが活性されてビタミンD3になる要因は、皮膚が日光にあたることです。最近では、室内でのスポーツが増えたこと、そもそも運動をする人が少なくなったこと、さらには紫外線防止の化粧品を過剰に使うなどにより、活性型ビタミンD3が不足しやすい状況といえます。

骨への荷重により、カルシウムは骨に吸収される

また、骨に荷重がかかることにより、骨内のタンパク質の配列が整い、強度が強くなるといわれています。例えば、全く荷重のかからない宇宙空間では、一日200mgのカルシウムが失われます。

つまり、活動量の低下や病気で寝たきりの状態になると、骨の強度が弱くなるだけでなく、体内のカルシウム量も減ってしまうということです。

若いときの運動が骨粗しょう症を予防する

骨の成長は、成長期である10代が最大であり、成人してからはほとんど成長しません。また、若いときに骨塩量が多いと、中年以降も維持されることがわかっています。つまり、若いうちに骨太の状態をつくっておくことが、骨粗しょう症の一番の予防になるということです。

そして、骨太を作る条件は、「カルシウムとリンのバランスが良い食事をすること」「日光を十分に浴びること」「適度な荷重をかけること」になります。

若いときからリンの多い清涼飲料水などは避け、外での運動を十分に行うことが、将来の骨粗しょう症予防になります。

若いうちから骨粗しょう症の予防を意識することが一番です。しかし、成人を過ぎても、食事、運動によって骨粗しょう症を予防することはできます。今からでも遅くないので、以上のようなことを意識して生活すると、骨粗しょう症 を未然に防ぐことにつながります。