年齢で免疫システムが変わり、適切な活動量も変化する

b14b3e230625795da3c15b519eae219d_s

体の中には、古く昔からあるものと、新しく進化したものの、2つの免疫システムがあります。この免疫システムは年齢によって変化し、そのときの状況に応じて適応します。今回は、この2つの免疫システムについて説明します。

2つの免疫システム

古くからある免疫システムは、生物が皮膚と腸管(口から肛門まで)だけで生きているときから備わっているシステムです。そのため、外界と接しやすい皮膚や腸管を中心に免疫細胞が発達しています。これら皮膚、腸管に加えて、肝臓、外分泌腺、子宮などで体の中を監視するシステムになります。

一方、新しい免疫システムは、生物が水中から陸上へ上がって生活するようになり作られました。その過程でえら呼吸が肺呼吸になり、循環系が発達し、血管ができました。

そして、えらは退化し、胸腺とよばれる免疫組織になりました。これら新しい免疫システムは、胸腺に加えて、リンパ節や脾臓によって外部からの侵入者に対応し、攻撃するシステムになります。

胸腺は20代をピークに萎縮を続け、40代には10分の1の大きさになり、脂肪の塊に変わります。それと同時に、リンパ節や脾臓も委縮します。つまり、20代をピークに免疫システムの主役が交代していくということです。

加齢により体内の活性酸素が増える

年を重ねると、体内の酸化物質が増えます。そのため、体内での活性酸素が増え、さまざまなトラブルが発生します。その例として、がん、糖尿病、脳卒中、膠原病などが挙げられます。

このように、病気を引き起こす原因は体内での異常が主になります。そのため年齢を重ねると、体の中を監視するシステムである、古い免疫システムが中心となるのです。

若いときは「外から侵入してくる敵に対抗する免疫システム」、年をとると「体内での異常を監視し、排除する免疫システム」が中心となります。

長寿になると低体温の節約モードになる

85歳を超えると、自然に自律神経系の機能が衰えます。そのため、80歳までは活発で好奇心が強いなど、活力がある人の方が健康的です。しかし、それ以上の年齢では、ゆっくり無駄な体力を使わないことが長生きの条件になります。

体温が36.5度以上であると、免疫力は強く発揮されるといわれています。そのため、若いときの低体温は問題です。しかし、85歳を超えてくると体は節約モード入るため、35.5度くらいの低体温の方が、より健康的となります。

このように、体温も年齢によって状態が変わります。

笑うことは古い免疫組織を活性化する

笑うことが健康によいことは、最近では一般的に知られていることです。この「笑う」という行為は、体をリラックスさせる効果だけではなく、免疫組織の働きにも作用します。

さまざまな研究により、その有効性が証明されています。例えば、笑うと、古い免疫組織と関わりが深い、NK細胞が活性化されます。他にも、炎症に関係するホルモンが減少する、血糖値が減少するなど、さまざまな効果が認められています。

ちなみに、笑うとウォーキングと同じくらいのカロリー消費も起こりますので、ダイエットにも良い影響を与えるかもしれません。

以上のように、年齢によって体はさまざまな変化を起こします。そのため、人はその変化に合わせた生活、生き方をしていく必要があります。若いころは活発に活動し、年を重ねるにつれてゆっくりした生活にシフトしていくことが、長寿の秘訣ということです。