効果的なストレッチの方法とその理論

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ストレッチは、多くの人が健康のために行っている運動の一つではないでしょうか。ストレッチは場所をとらず、一人でも行える運動のため習慣化して行いやすい運動です。

そのストレッチではさまざまなことがいわれており、「運動の前はストレッチを行った方が良い」や、逆に「運動前はストレッチを行うと筋力が落ちてしまう」などと全く反対のことがいわれていたりします。今回はストレッチに関して、効果的な方法とその理論について解説します。

運動前のストレッチ

結局、運動前はストレッチを行った方が良いのでしょうか。これはストレッチのやり方と目的によって異なります。ストレッチは大きく、静的なストレッチと動的なストレッチに分けられます。

静的なストレッチは多くの人が行っているもので、筋肉をゆっくり伸ばすものになります。筋肉を伸ばした状態で数十秒止めるという方法です。この方法は筋肉の緊張を緩め、筋肉を伸びやすくします。そして筋肉が弛緩するため、力が入りにくくなるのも事実です。

一方、動的なストレッチは一定の姿勢を保持するのではなく、勢いよく伸ばしすぐに戻すという方法です。ラジオ体操をイメージするとわかりやすいかと思います。ラジオ体操はゆっくり伸ばすというよりも、伸ばして戻すという動作の繰り返しです。

この方法は筋肉の反応を良くし、力が入りやすくなります。しかし、筋肉はゆっくり伸ばすことによって緊張が緩むという性質があるため、一般的に期待される「体が軟くなる」という効果は期待できません。

このように、運動前でも体の柔らかさを出したいのであれば静的ストレッチ、筋肉の反応を良くし動きやすい状態を作りたいのであれば動的ストレッチというふうに、目的に合わせてやり方を変える必要があります。

筋肉は息を吐く時に伸ばす

ストレッチを行うときは、呼吸を意識することも大切です。基本的には、呼吸を止めていなければ問題ないと思いますが、呼吸のタイミングを意識するだけでより効果的なストレッチになります。

人の体には交感神経系と副交感神経系の2つからなる自律神経系というものがあります。交感神経系は体を興奮させる作用があり、副交感神経系は逆に体をリラックスさせる効果があります。

実は呼吸を行う際も、吸うときと吐くときで自律神経系のバランスが異なります。呼吸を行うときは、吸うときに交感神経系の働きが強くなり、吐くときに副交感神経系の働きが強くなります。これは深呼吸を行いながら、手首で脈拍を触ってみると実感できます。交感神経系は脈拍を速くし、副交感神経系は遅くします。

つまり通常では、息を吐くときに脈拍がゆっくりとなり、吸うときに速くなるということです。もし、脈拍の変化を感じることができない人は、もしかしたら自律神経系のバランスが崩れているのかもしれません。

以上のような理由から、ストレッチを行うときはゆっくり息を吐き、筋肉をリラックスさせることによってより効果的に筋肉を伸ばすことができます。

今回述べたように、ストレッチには種類があり、それぞれそのメカニズムが異なります。また、呼吸を意識することによってより効果的にストレッチを行うことができます。

普段何気なく行っているストレッチですが、このようなちょっとした意識で、あなたが行っているストレッチの数倍の効果を発揮することができます。ストレッチを行っても体が軟くならないという人は、このようなことを意識して行ってみてください。