筋肉の特性を考えて、ストレッチを効果的に行う方法

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ストレッチを効果的に行うために、呼吸やその時間を意識することは大切です。そのようなこと以外にも、ストレッチには筋肉の特性を活かしたさまざまな方法があります。

特に人の体を扱う理学療法士などの専門家は、さまざまな方法を用いて効果的にストレッチを行います。今回はそれらの専門家が用いている方法に関して、理論と方法を解説していきます。

筋肉は力を入れた後に弛緩する

筋肉は骨に付着しています。しかし実は、「骨 → 腱(けん) → 筋肉 → 腱 → 骨」というように、腱を介して骨に付着しています。そして、筋肉と腱の中には、伸ばされることを感知する受容器とよばれるものがあります。この受容器が現状を感知することによって、筋肉を収縮させたり、弛緩させたりして調整しています。

筋肉内にある受容器は、急な伸張に対して、反射的にその筋肉を収縮させる特性があります。一方、腱の中にある受容器は、ゆっくりとした伸張に対して、反対にその筋肉を弛緩させる特性があります。

この特性を用いれば、効果的なストレッチを行えます。例えば、体の動きを伴わないで、筋肉が収縮させる場面を想像してください。例えば、手を伸ばして床を押しているときや、腕相撲で力が拮抗して動きがないときがそのような状態です。

このときの状態として、筋肉は収縮し、腱は伸張されるということが起こります。少し想像しにくいと思いますので、例を挙げます。

2人でお互いに、タオルをもって向かい合っている場面を想像してください。このときのタオルが筋肉、お互いの腕が腱、胴体が骨になります。もし筋肉であるタオルが収縮したら、腱である腕が伸張された状態になります。

「筋肉の収縮」と「腱が伸びる力」が拮抗することにより、静止したまま力を入れることができるのです。

このような特性から、ストレッチを行う直前にその筋肉を収縮させると、腱が伸びるようになります。そのあと、力を抜いた直後にその筋肉を伸ばすようにすると、より筋肉が伸びやすい状態になります。以上のような方法を用いると、よりストレッチの効果が高まります。

筋肉の収縮は拮抗する筋肉を弛緩させる

ストレッチ効果を高める方法としては、ほかにもあります。それは、「対となる筋肉を活用する」という手法です。体の筋肉には、「ひざを伸ばす筋」「ひざを曲げる筋」というように拮抗した動きを作り出す筋肉の組み合わせがあります。そして、この拮抗する筋肉はお互いに影響し合い、その動きを邪魔しないようになっています。

例えば、先ほどのひざの筋肉を例に挙げます。ひざを伸ばしたいとき、ひざを伸ばす筋肉を収縮させます。もしこのとき、拮抗する筋肉である「ひざを曲げる筋肉」が収縮していたら、ひざはうまく伸びません。

そのため、体にはある筋肉が収縮するときは拮抗する筋肉は弛緩するという特性があります。

このような特性から、ストレッチを行いたい筋肉と拮抗する筋肉を収縮させ、その後に目的とする筋肉を伸ばすようにすると、より筋肉が伸びやすい状態になります。

以上のような2つの特性を用いると、より効果的なストレッチが行えます。最後にもう一度その方法を確認します。

・ストレッチを行う前に、目的とする筋肉を収縮させる

・ストレッチを行う前に、目的とする筋肉と拮抗する筋肉を収縮させる

時間もかからず、道具もいらないためぜひ試してみてください。