仕事後のジム通いは良い睡眠を妨げる

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現在、肥満であることのデメリットが強く言われている中で、それに伴い運動のメリットも知られるようになっています。以前と比較すると若い人からお年寄りの人まで運動に対する意識が高まっています。

しかし、良かれと思って行っていた運動が、実は逆に健康を妨げる要因になっていることがあります。今回は、運動を行う時間帯と睡眠に関して述べたいと思います。

良好な睡眠がより身体を健康にすることは、多くの人が理解していることだと思います。良好な睡眠は多くのホルモンの分泌を促し、成長やけがの修復、肌の再生に関わります。また、良く眠ることにより、仕事の効率が高くなることも知られています。

運動は睡眠の質を良くすることも悪くすることもあります。適切な運動は良好な睡眠を促し、不適切な運動は良好な睡眠を妨げます。

夜はゆっくりする時間である

ここで、人間の生命機能に大きく関与している自律神経系について考えていきます。自律神経系は交感神経系と副交感神経系の2つに分けられます。

交感神経系は活動する時に活発に働く神経系で、心拍数や呼吸を早くするなど、興奮した状態で働いている神経系となります。

一方、副交感神経系は休んでいる時に活発に働く神経系です。心拍数を落ち着かせ、排泄を促すなど、リラックスした状態で働いている神経系となります。

人間の機能にはさまざまなリズムがあります。例えば、眠気には12時間のリズムと24時間のリズムがあります。つまり、生理的な眠気は午後2時頃と夜にくるので、この2つの時間に眠気が起こるは正常です。

このリズムを作りだすのが自律神経系です。朝から昼にかけて交感神経系が活発に働き、昼から夜にかけては副交感神経系が活動します。寝ているときはもちろん、副交感神経系が優位に働いていないと、良好な睡眠は得られません。

つまり、夕方~夜にかけての時間は副交感神経系が活発に働く時間のため、リラックスすることが大切になります。もしこの時間に、強制的に何かしら交感神経系が働くようなことを行なったら自律神経系のバランスが崩れてしまいます。

具体的には、眠る時間になっても交感神経系の興奮が抑えられず、リラックスすることができなってしまいます。例えば、遠足の前日に子供が興奮して寝ることができないという状態は想像つくかと思います。まさにこれと同じようなことが、起こってしまうのです。

ジムでの激しい運動は交感神経系を活発にする

仕事帰りにジムに行き、運動を行うとします。軽く汗を流す程度なら、過剰な交感神経系の興奮は起こらないでしょう。しかし、息が切れるくらい運動を行ったり、筋肉痛が残るくらいの運動をしたりするとどうでしょうか。

通常であれば、副交感神経系が優位になってくる時間帯に交感神経系の過剰な興奮が起こってしまいます。そして、その状態は寝る時間まで続きます。

仕事が終わった後の時間から激しい運動を行うことは交感神経系を興奮させます。そして、このときの交感神経系の興奮は睡眠の時間まで続き、良好な睡眠を妨げることになります。

運動をするのは素晴らしいことですが、運動するタイミングやトレーニング内容によって睡眠へ影響してしまうのです。

運動を行うことは、健康にとって良いことは間違いないと思います。しかし、その運動を行う時間帯、運動の種類をもう一度考えてみる必要があるかもしれません。