ヒトが眠くなる理由と良い睡眠のヒント

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眠ることの重要性は、ほとんどの人が実感していることと思います。しかし、大事な会議の最中など、寝たくないときに眠くなるのは困ったものです。

なぜ、自分の意思とは関係なしに眠たくなってしまうのでしょうか。今回は、ヒトが眠くなる理由について解説していきたいと思います。

眠気には3つの原因がある

人が眠くなる原因として主に3つの要因が考えられます。それは、「脳への刺激が減ること」「疲れによるもの」「生体リズムによるもの」です。

実は、脳は寝ている状態が基本になります。脳が起きているときは、脳に常に刺激を加えることにより、無理やり脳を起こしている状態だといえます。

脳へ刺激が加わると、「ドパミン」や「ノルアドレナリン」といった興奮性の物質が出ます。逆に刺激が少なくなり、これらの物質が減少すると眠くなります。

また、GABAという抑制性の物質も関係してきます。GABAはドパミンなどの興奮性の物質を抑制し、眠気を誘います。脳の興奮に関わる働きを抑えるため、当然ながら脳機能が抑えられて眠くなるという仕組みです。良い眠りに「少量の飲酒、玄米、みそなどが良い」とされるのは、これらがGABAを含むためです。

他にも、体が疲れると眠気がくることは想像つくかと思います。このときは、激しい運動を行うときに分泌されるホルモンが関係してきます。

これらのホルモンは役割を終えると、現在十数種類ほど発見されている睡眠物質に変わります。この睡眠物質により眠気が生じます。昼間に家でゴロゴロしていると、夜眠れなくなるのは、この睡眠物質があまり出ていないためです。

そして、最後は生体リズムによる眠気です。この眠気には自律神経系とホルモンが関与します。自律神経系は交感神経系と副交感神経系の2つに分類されます。交感神経系は運動時など興奮しているときに活発に働く神経系です。逆に、副交感神経系は寝ているときなど、休息時に働く神経系です。

この2つの神経系は一日の中でリズムがあり、朝から夕方にかけて交感神経系が強く働き、夕方から朝にかけて副交感神経系が強く働きます。このリズムにより、夕方から夜にかけて副交感神経系の働きが強くなります。副交感神経は前述の通り休息に関わるため、夜になると眠気生じます。

ただ、ストレスが強いと休息するどころか、体は興奮状態に陥ります。この状態は交感神経が興奮していて、夜になっても眠りにくくなります。

メラトニンによる快眠

また、メラトニンというホルモンの分泌にも日中によるリズムが認められます。このメラトニンという物質は眠気を誘う物質です。起床後約14時間後から分泌されるといわれています。

また、メラトニンは「トリプトファン → セロトニン → メラトニン」という流れで作られます。セロトニンは日光に当たる、またはリズム運動(ウォーキングなど)を行うことで分泌が促されます。トリプトファンは牛乳、ヨーグルト、米などに多く含まれます。

つまり、メラトニンの分泌を促すためには、「日中の食事でトリプトファンを摂取する」「日光に当たる」などの工夫をすると良いです。これにより、夜の睡眠がスムーズになると考えられます。

少し難しい話をしましたが、今回は眠気のメカニズムについて書きました。上記のように「なぜ眠くなるのか」を考えることにより、「良く眠るためにはどうすれば良いのか」ということにつながります。その結果、より良い睡眠が行えるようになります。