適切な睡眠など、横になり重力の影響を取り除くと健康になる

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人は進化の過程により、四足歩行から二足歩行になりました。そのことにより、体にさまざまな変化が出てきました。背骨や足の形、骨盤、肋骨の形態の変化も生じました。

二足歩行によって手を自由に使えるようになるなどのメリットはありますが、デメリットも多くあります。今回は、その中の一つである「重力の影響を受けやすくなった」ことに関して解説します。

重力の影響により、骨で血を作るようになった

陸に上がった四足動物は、海中で生活している動物より、約6倍も重力の影響を受けているとされています。そのため、本来は腸で行われていた「造血」という仕事が、骨髄に移行しました。造血とは、血液の新陳代謝のことです。

人間の体は各々の細胞が新陳代謝を繰り返すことにより、生命を維持しています。これは血液においても同様で、新陳代謝が行われることにより、血球細胞(白血球、赤血球、血小板など)の役割を果たしています。

血球細胞は細胞に「酸素を運ぶ」「異物が侵入した際に除去する」など、体にとって重要な役割があります。赤血球による酸素の運搬がないと、体はエネルギーを作れません。細菌などの異物が侵入したとき、血球細胞である白血球が反応しないと、その異物を除去できません。

これだけでも、体にとって大きな影響を与えるのは想像できると思います。つまり、骨髄での造血機能が低下すると、体にさまざまな問題が出てくるのです。

重力の影響により、心臓、筋肉にかかる負担が大きくなった

重力に抵抗するために、筋肉が働くことは想像に難しくないと思います。座っていても、立っていても、横になっているとき以外は、筋肉が働いて体を支える必要があります。

また、体を起こしているとき、脳に血液を送るために最低120mmHgの血圧が必要になります。横になっているときは、90mmHgで十分に脳へ血流が送られます。つまり、重力の影響を受けることにより、心臓や筋肉はより多く働かなければならなくなったということです。

心臓や筋肉が動くためにはエネルギーが必要です。そのため、体を起こして重力の影響を受けている状態では、心臓や筋肉で使われるエネルギーが多くなるのです。

心臓、筋肉で使われるエネルギーが多いとき、その部分へ集中的にエネルギーが割かれるため、骨髄の造血に使われるエネルギーは減ってしまいます。つまり、造血機能が低下するということです。

心臓、筋肉を使っている間は脳も休まらない

筋肉は脳の指令によって動くことができます。つまり、心臓や筋肉を使っている間は、脳も休むことができません。

脳も血液と同じで、新陳代謝を行うことにより、その役割を果たしています。そして、新陳代謝が活発に行われるのは、脳が休んでいるときです。つまり、心臓と筋肉の働きが最小限になるときです。

重力の影響を受けると、血圧の維持や姿勢維持のために心臓・筋肉は強く働かなければなりません。先ほども述べたように、この状態では骨髄での造血機能が低下します。

以上のことより、横になることは重力の影響を最小限にし、血液・脳の新陳代謝を正常に行うために必須といえます。

現代人は睡眠不足であるため、横になる時間が短いです。眠ることが血液・脳の健康には一番です。しかし、どうしても睡眠時間が短くなる場合は、可能なときは横になり、血液・脳を少しでも休ませることが大切になります。