不眠解消には寝る時間より起きる時間を一定にすることが大切

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睡眠に問題を抱えている人はかなり多いです。財団法人健康・体力づくり事業団の1997年調査によると、60歳以上の人で、主観的に不眠を感じている人は30%を越えているとの報告があります。

つまり、60歳以上の日本人の3人に1人が不眠を感じているということです。今回は、その不眠解消の一手段を解説します。

人間には体内時計がある

人の体には「生体リズム」という、環境とは関係なく繰り返されるリズムがあります。例えば、時計もなく、真っ暗な部屋で2日過ごすとします。この状況では、光による昼夜の変化がわからず、時計による時間の変化もわかりません。

しかし、人はほとんど24時間刻みで睡眠と覚醒を繰り返します。これは「体内時計」と呼ばれるものが体の中に備わっており、生体リズムを作っているためです。この体内時計は、植物をはじめとした全ての生物に備わっているとされています。

生体リズムは25時間である

生体リズムはほとんど24時間ですが、わずかな「ズレ」があるとされています。正確ではありませんが、約25時間刻みと覚えてもらって良いと思います。

つまり、先ほどのような外的な刺激がない状態で12日間過ごすと、昼夜のリズムが逆転してしまいます。しかし、実際の人のリズムはこのような「ズレ」を起こしません。

「太陽の光」「食事」により体内時計の修正を行う

このわずかな「ズレ」を修正する因子が「太陽の光」と「食事」だといわれています。その他に「運動」なども影響するといわれていますが、ほとんどはこの2つで修正されているとされています。これが「朝食をしっかり食べる」ことのメリットでもあります。

つまり、朝起きる時間を一定にすることにより、「太陽の光」「食事」が一定になり、生体リズムを整えることになるのです。そして、生体リズムが整うと自然と夜も眠くなるということです。

眠りを誘発するホルモンは起きる時間に依存している

生体リズムにより、夜に眠気が起こります。この眠気はメラトニンというホルモンの分泌によって誘発されます。メラトニンは起きた時間から14~16時間後に分泌され始めます。つまり、メラトニンによる眠気の誘発は、起きる時間に依存しているということです。

不眠の場合、多くの人は眠る時間を一定にしようとします。しかし、寝る時間を一定にするために大事なことは、まず起きる時間を一定にすることです。眠る時間が遅くなっても、毎日規則正しく起きていると、自然と夜の眠気の時間も一定してきます。

しかし、このメラトニンの分泌を抑制するものが一つあります。それは、明るい光です。つまり、夜に明るい光を浴びると、メラトニンによる眠気の誘発が抑制されるということです。

以上のように、人間の身体にはリズムがあります。そして、そのリズムは睡眠にも影響しており、睡眠には特に朝の起床時間が関係しています。

不眠の方は、眠る時間を意識するよりも、起きる時間を一定にすることから始めると不眠の解消につながるはずです。また、夜は極力明るい光を浴びないような工夫も必要です。