急に眠りに陥るナルコプレシーの原因と症状

1b9276f39e1aead3e09168dcad351879_s

過眠症の代表として、ナルコプレシーが挙げられます。実は、このナルコプレシーは過眠だけでなく、不眠を引き起こすこともあります。

世界的にみても日本人はナルコレプシーの有病率が高く、欧米では1万人に2~4人程度ですが、日本は1万人に16~18人となっています。つまり、全国に20万人のナルコプレシー患者がいるということです。今回はこのナルコプレシーについて解説します。

ナルコプレシーの原因

ナルコプレシーの原因は、脳脊髄液の中にある「オレキシン濃度の低下」にあるとされています。脳脊髄液とは、脳と脊髄の周りを包んである髄膜の中にある液で、脳や脊髄の栄養や外力からの衝撃吸収に働きます。

そして、オレキシンは脳の覚醒や筋肉の働きに関係しているホルモンです。オレキシンが低下すると眠気を誘発することがわかっています。つまり、ナルコプレシーはオレキシンの低下によって、過剰な眠気と脱力が引き起こされるのではないかと考えられています。

ナルコプレシーの症状

ナルコプレシーの主な症状は4つになります。この4つは健康な人でも現れることがあります。逆に、ナルコプレシーの人に4つすべての症状が出現するのは20~25%にもなります。以下にそれぞれの症状について解説していきます。

昼間の耐えがたい眠気と睡眠発作

昼間の14時あたりの眠気は生理的な眠気になります。しかし、ナルコプレシーの眠気は時間に関係なく起こります。さらにその特徴として、どんなに危険な作業や大事な会議、面接などの場面でも、本人の意思に関係なく突然眠ってしまいます。

通常は30分以内で目覚め、目覚め後はすっきりしています。

情動性脱力発作

情動性脱力発作とは、「笑う、喜ぶ、怒る」などの強い感情の動きが生じると、それが引き金になって、全身の力が抜けてしまう発作です。

ろれつが回らない、頭が前に垂れ下がる、膝が笑うなどの症状から、急に倒れてしまうなどの症状まで出現します。通常、発作は数秒~数分でおさまり、自然に力が入るようになります。

睡眠麻痺

いわゆる金縛りというものです。寝入りばなや目覚めた直後に起こります。通常は数分以内になくなります。こうした金縛りは、レム睡眠といって浅い眠りのときに起こるとされています。

レム睡眠時は筋肉が弛緩していますが、脳は働いている状態です。このような理由によって、脳に支配されている眼は自由に動きますが、四肢は動かないという状態が起こります。

しかし、ナルコプレシーの人では、寝ついてすぐにこの症状が現れます。これがナルコプレシーの人に起きる金縛りの特徴です。

入眠時幻覚

寝つくときに幻覚をみることがあります。ただ、通常は幻覚がはっきりしておらず、体も動くためそこまで問題にはなりません。

一方、ナルコプレシーの人は幻覚がかなり現実的で、おそろしいものが多いようです。それに加えて睡眠麻痺にも陥っていますので、恐怖感が増幅されます。これも睡眠麻痺と同様に、数分以内になくなります。

以上のように、ナルコプレシーは急に眠ってしまったり、脱力してしまったりすることがあるので、命の危険にさらされる可能性があります。日本は発症率が高いにも関わらず、認識している人は少ないと感じています。

あなたの周りに、急に眠ってしまったりする人はいないでしょうか。もしかしたら、その人は気が抜けているのではなく、ナルコプレシーという病気が原因かもしれません。