照明と騒音による睡眠環境を調整すると不眠は解消する

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睡眠にはさまざまな要因が関係します。室温や湿度が高いと眠れないですし、空腹感が強すぎても眠れません。照明や騒音もそのうちの一つであり、明るかったり周りがうるさかったりすると眠れないのは直感的に理解できるかと思います。

しかし、これが具体的に身体にどのような影響を与えているのかを知っている人は少ないのではないでしょうか。今回は、照明や騒音が身体に与える影響について述べます。

明るさが身体に与える影響

明るさは一日の中で、規則的に変化します。ほとんどの人が起きている日中は明るく、寝ている夜は暗くなります。体は、午前中は1000ルクス以上の明るさを好み、夕方には200ルクスくらいの明るさを好みます。

このリズムに合わせて、オフィスは500~1000ルクス、家の照明は200~300ルクスにされていることが多いようです。

この明るさは、睡眠に関係するメラトニンというホルモンの放出に影響します。メラトニンは起床後14~16時間で分泌されはじめ、人の睡眠を誘発します。これは、およそ就寝の1~2時間前になります。

このホルモンは周囲の明るさに反応し、目から500ルクス以上の光が入ると分泌量が低下します。特に青色を含む光が強く影響するようです。

つまり、就寝前に500ルクス以上の明るい光を浴びてしまうと、睡眠を誘発するメラトニンの分泌が障害されます。これが不眠につながる可能性があるのです。ちなみに、夜のコンビニなどは1000~1500ルクス以上も明るさがあるため、眠気を妨げます。

眠る前の最適な明るさは0.3ルクス程度だといわれています。これは、満月の夜の明るさ程度です。これが30ルクス(映画館内程度)を超えると、深い眠りが減り始め、布団をかぶったり、顔を手でおおうような光を避ける動作を行い始めます。さらに50ルクス以上(暗めの街灯の下程度)になると、さらに体動が増えて、眠りが浅くなります。

その反対に起床時は、光を使うと気持ちよく目覚めることができます。光は体内時計の調整を行ってくれます。そのため、起床時に太陽の光を浴びると、体内時計が調整され、一日を活動的に過ごせるようなるのです。

そこで、自然の光が寝室に入るようにして就寝すると、気持ちの良い目覚めができ、一日を活動的に過ごせるようになります。

騒音が体へ与える影響

自分の好きな音楽や雨の音などの心地よい音は、大音量であってもそれほど苦痛を感じません。しかし、聞きたくないのに強制的に入ってくる騒音は、うるさいだけでなく、心と体の調子を悪くすることがあります。もちろん、騒音は睡眠にも影響します。

寝室では、40デシベルを超えると寝つきが悪くなり、夜中に目覚めやすくなります。浅い睡眠が多くなり、目覚めも悪くなります。

この40デシベルというのは、実は図書館の静けさに相当します。壁の電気のスイッチを入れるだけでも48デシベルあり、音がどれほど身体に影響を及ぼしやすいかがわかるかと思います。

騒音は環境基本法で、環境基準が設定されており、住宅地では夜間45デシベル以下と定められています。

ちなみに、脳は自分の名前が呼ばれることに一番敏感に反応します。逆にこの特性を生かし、目覚ましで自分の名前を呼ぶ声にすると、目覚めがすっきりすることが証明されています。

以下に生活騒音の大きさを載せます。

子供の駆け足:50~65デシベル
車のアイドリング:65~75デシベル
ドアや窓の開閉音:70~80デシベル
人の話し声(大声):90~100デシベル
犬の鳴き声:90~100デシベル
エアコン:40~60デシベル
温風ヒーター:45~55デシベル
人の話し声(日常):50~60デシベル
テレビ:55~70デシベル
風呂、給排水音:55~75デシベル
洗濯機:65~70デシベル

以上のように、明るさや騒音は身体に大きく影響し、睡眠を障害します。特に音に関しては、小さい音でも予想以上にその影響は大きいです。この事実を考慮して、もう一度あなたの睡眠環境について考えてみてください。