睡眠は勉強だけでなく、運動能力の向上にも必須

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睡眠時間が人の学習能力に影響していることは、多くの人が知っていることかと思います。しかし、この睡眠時間が運動能力にも関係していることを知っている人は少ないのではないでしょうか。今回は、睡眠と学習、運動能力の関係について述べます。

睡眠と学習

何かを学ぶ際、睡眠時間を削って勉強をする人は多いのではないでしょうか。しかし、そのような人は、「記憶を定着させるには睡眠が不可欠」という事実を知りません。

記憶には大きく分けて、短期記憶と長期記憶というものがあります。名刺に書かれた電話番号を見て電話をかけるときなど、短期記憶はほんのわずかな時間だけ必要とされる記憶です。一方長期記憶は、知識を覚える、体験した出来事を覚えるなど、長い期間にわたっての記憶になります。

この長期記憶の定着に、睡眠が大きな役割を果たしているのです。睡眠は記憶の消失を抑え、向上させる効果があります。つまり、入ってきた情報を必要なものと不必要なものに選別し、必要なものは記憶させ、不必要なものは消去するといった脳内の整理を行っているということです。

そして、この記憶の整理、定着を行うのに適しているのは、学習した直後の睡眠です。記憶は、新鮮なうちに整理した方が定着しやすくなります。また、すぐに眠ることで、余計な情報をインプットしないといことにもつながります。つまり、寝る直前に記憶したいものを学習することが効果的だということです。

睡眠と運動

このことは、運動技能の習得にも同様のことがいえます。つまり、運動能力を向上させるためには十分な睡眠時間が必要になります。練習後は無駄な時間を過ごすことなく、早めに就寝した方が、運動による学習効果が高いということです。

例えば、朝練習した後に、昼寝を入れた場合と入れない場合では、昼寝を入れたケースの方が学習能力は高いということです。

健康と睡眠

睡眠は勉強や運動の成績だけでなく、身体の健康にも影響します。そして、その影響はもっと深刻です。睡眠時間が短いと、交感神経系が緊張することが分かっています。交感神経系は体を緊張させる神経系で、活発に働くと、血圧や心拍数を上げます。

この影響により、短時間睡眠は心臓病のリスクを上げてしまいます。また、短時間睡眠は、翌日にインスリンという「血糖値を調整するホルモン」の分泌低下を招きます。つまり、睡眠不足は糖尿病にも影響するということです。

そして、この影響は身体面だけでなく、精神面にも及びます。短時間睡眠や不規則な睡眠が続くと、うつ病の発症率が上がることも明らかになっています。

以上のように、短時間睡眠や不規則な睡眠は、子供の学習能力、運動能力、そして大人も含めた身体の健康に影響します。勉強や仕事を一生懸命することも大事ですが、その効率性や身体の健康を考えると、まずは睡眠を第一に考えることが大切になります。一度、あなたの生活習慣を見直し、自分の睡眠について改めて考えてみてください。