脳の役割から考える睡眠の重要性

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人の脳は大きく3つに分けることができます。それは「生きる脳」「感じる脳」「考える脳」です。これらにはそれぞれの役割があり、その役割を果たすことによって人の生活を支えています。また、この3つはバランスが重要であり、バランスが崩れると病気になりやすくなります。

現代人は、特に 脳のバランスが崩れやすく、多くの不調はそれらのバランスの崩れが根底にあります。今回は、この3つの脳について解説します。

生きる脳

生きる脳とは、その名の通り、人が生きるために生命維持機能の役割を果たしている脳です。具体的な専門用語では「脳幹‐間脳‐基底核系」といわれます。これは、脳をもった生き物にすべて共通している脳です。

ここでは、呼吸や循環、生体時計などの自律神経活動に関係する機能の調整が行われます。つまり、息をする、心臓が動く、夜寝て朝目が覚めるなど、人が当たり前に行っているが、生命維持にはかかせない機能を調整している場所になります。

人間の体は、自然とこの部位の機能を守るようになっています。生きる脳に問題が生じたとき、頭痛などの痛み、肩こり、体の硬さなどの身体症状やイライラや不安感などの精神的症状を警告信号として発します。

生きる脳から発せられるの警告信号を無視すると、最終的には生命維持機能が保たれないようになるということです。

感じる脳

生きる脳の上層である感じる脳は、食欲、性欲、情動など、人の「気持ち」に関係している脳になります。具体的な専門用語では「大脳辺縁系」といわれます。

ここでは、先ほど述べた、気持ちに関わる機能が果たされているため、その人の欲望に大きく影響します。おなかが減ったときに食べる、 性行動がしたいと思ったときに相手を探すなどの行動はこの感じる脳によって起こります。

つまり、この脳の働きだけだと欲望に任せた行動になってしまい、人間の社会生活が成り立たなくなってしまいます。動物などは感じる脳の働きが強いですが、動物社会ではあまり問題になりません。

考える脳

そして、一番上層にあり、人間に特化した脳が考える脳です。具体的な専門用語では「大脳皮質(特に前頭葉)」といわれます。

ここでは、企画や創造、欲望の抑制などによって高度な役割が担われています。つまり、先ほど述べた、感じる脳の制御を行っているのが考える脳になります。考える脳が発達しているからこそ、人間の社会生活は成り立っており、そして文化は発達しました。

以上のように、脳は3つの層に分かれており、特に睡眠には生体時計が関係していますので、生きる脳が関係しています。

しかし、世の中では生体時計に都合が悪く、生きる脳に負担をかけることが、知らないうちにたくさん行われています。

例えば、深夜の塾や24時間放送されるテレビ、夜間の勤務などです。このようなアイデアはふつう「工夫」とよばれます。この工夫は脳の中でも、大脳皮質(考える脳)によって作り出されます。

ただ、考える脳は感じる脳があってはじめて成り立ちます。そして、感じる脳は生きる脳があって ようやくその役割を果たします。

このように、脳のすべての基礎には生きる脳があります。そして、そこで大きな役割を担っているのが生体時計であり、睡眠です。以上のことからも、睡眠は生きるためにはもちろんのこと、人間社会を成り立たせるため、そして創造的な生活を送るためにも重要になってくるのです。