健康食品・サプリメントで合成品と天然品の品質の違いとは

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サプリメントの分野では、しばしば天然品が優れていると宣伝されます。合成品は悪であり、あまり使用しない方がいいというものです。ただ、必ずしも天然品が良く、合成品が粗悪品なのではありません。

また、世の中には天然品であると宣伝していながらも、中身が合成品であることはよくあります。これらについても、適切に見極めるようにしなければいけません。

合成品と天然品の違いは何か

医薬品の多くは合成品であり、純粋な物質を含んでいます。他の成分が存在する場合、それは不純物です。不純物は健康被害を生じさせる原因になるため、薬を製造するときは有効成分を抽出することで、できるだけ混ざりものを排除しようとします。

これは健康食品・サプリメントでも同様です。例えば、合成によってビタミンCのサプリメントを作成する場合、合成時に必ず不純物も生成されます。そこで、不純物を排除することでビタミンCだけを抽出します。

こうして、大量のビタミンCを取り出すことができます。そこにはビタミンCしか含まれておらず、他の成分は存在しません。

これが天然品になると、自然界に存在する何かの物質から抽出する作業を行います。先ほどのビタミンCであれば、ローズヒップ(バラの実)からビタミンCを取り出します。

抽出方法にもよりますが、天然品を用いる場合は目的とする成分だけが含まれているのではなく、もともとの天然品に含まれる他の成分が含有されることがあります。

成分は単一で効果を表すのではなく、複数の栄養素が相乗的に作用を発揮します。そのため、「他の成分」が主成分の作用を助けることもあるのです。これが結果として、体内で栄養素を効率よく活用することに繋がります。

これら天然品のデメリットとしては、「品質のバラつきが大きい」ことが挙げられます。同じ土地で育成したとしても、植物に含まれる成分の割合はその年の気候などによって変わります。そのため、常に一定の品質を保つために管理が必要になります。

また、たとえ天然品であっても、目的とする物質だけを高純度で抽出する場合、合成品と変わらなくなります。合成によるビタミンCであっても、天然のビタミンCであっても化学構造はまったく同じです。そのため、吸収率や生体への作用、副作用などは完全に同じです。

天然品のメリットは「主成分以外の物質による相乗効果」であるといえます。つまり、純粋に抽出しすぎた天然品は合成品と変わりがないといえます。天然品であっても、製造方法によっては合成品と同じものになることがあるのです。

虚偽記載の天然品

問題なのは、虚偽記載している健康食品・サプリメントが存在することです。例えば、「ローズヒップから抽出した天然のビタミンC1000mg配合」などです。

天然品に含まれる栄養素は微量であるため、大量の栄養素を抽出することは現実的に不可能です。ローズヒップに含まれるビタミンCも同様であり、1000mgのビタミンCを抽出しようとすると大量のローズヒップを消費するようになります。

天然品のサプリメントである以上は、主成分が大量に含まれることはありません。天然由来であるにも関わらず、大量の栄養素が含まれている場合は虚偽記載であるといえます。その場合は、天然品と記載していながら合成品を用いている可能性が高いです。

また、天然品では大量生産が難しいために、価格が安くなることはありません。天然品は前述のような「品質のバラつきを少なくする努力」も必要であるため、必然的に値段は高くなります。

医薬品とは異なり、サプリメントでは厳格な審査がありません。そのため、メーカーの好きなように製造できてしまいます。そこで、適切にその中身を見極めなければいけません。

合成品であれば、不純物が取り除かれた製品を使用するようにしましょう。安すぎるサプリメントでは、製造工程を省くなどして不純物が混じっている可能性があります。安すぎる健康食品は危険であるため、そのようなサプリメントを使用してはいけません。

天然品であれば、「どのような抽出方法を行っているか」「主成分がたくさん含まれているなど、虚偽記載はないか」などまで確認するようにしましょう。もちろん、天然品でも同様に安すぎる商品は手を出さないようにします。このように考えて、適切な健康食品・サプリメントを選ぶようにするのが大切です。