アルコールを飲む弊害:酵素の無駄遣い・脱水・免疫力低下

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アルコール(酒類)に関しては、「酒は百薬の長」という言葉があるように、適量では健康に良いとされます。しかし、あなたが知っているように、アルコールの飲み過ぎは体に多大な悪影響を及ぼします。

今回は、アルコールの体への影響について解説します。

酵素の無駄遣い

そもそも日本人の約半数は、アルコールの代謝によって生じる物質である「アセトアルデヒド」を分解する酵素が欠乏しています。アセトアルデヒドは毒性が高く、十分に分解されないと二日酔いの原因になります。そのため、日本人はお酒が弱いとされています。

体に害のある物質の多くは肝臓で解毒されます。そして、有害物質を解毒化するときは多くの酵素を使います。酵素には「消化酵素」と「代謝酵素」があります。もともと体に備わっている酵素の量は決まっており、どちらかを使い過ぎるともう一方の量は減ります。

このうち、代謝酵素は細胞の代謝に関わっており、体に必要なタンパク質の合成やエネルギーの産生、ホルモン産生を担っています。体の細胞の大部分はタンパク質によって作られており、その細胞が適切に働くためにはエネルギーやホルモンの作用が必要です。そのため、代謝酵素の欠乏は細胞の老化につながります。

そして、アルコールなどの毒物の解毒には代謝酵素が使われます。そのため、過剰にアルコールを飲むということは、通常では新たな細胞を作ったり、その細胞が働くために使われたりする代謝酵素の量が減ってしまうということを意味します。

つまり、アルコールの過剰摂取は細胞の老化を引き起こします。このように、アルコールは体の新陳代謝に必要な酵素を無駄遣いし、細胞の老化を早めてしまいます。

アルコールによる脱水

アルコールを摂取すると、トイレが近くなるのは多くの人が実感していることかと思います。これは、水分の過剰な摂取による影響もありますが、実は脳にアルコールが作用した結果でもあるのです。

通常人間の脳は、排尿を抑制するホルモンを分泌することによって、無駄に尿を出さないようにしています。そのため、夜間などは尿意が抑えられています。

しかし、アルコールはこのホルモンの働きを抑制するため、必要以上に排尿が増えます。尿量が増えるということは、体内の水分量が減るということです。つまり、アルコールの摂取は脱水状態を招いてしまうことになります。

この影響は脱水だけにとどまりません。先ほど述べたように、寝ているときはホルモンの作用によって排尿が抑制されています。そのため、アルコールによって排尿抑制のホルモン分泌が抑えられると、夜に尿意によって起こされます。つまり、アルコールの摂取は睡眠障害にもつながるのです。

このようにアルコールは、脳に作用することによって脱水を引き起こします。

免疫力の低下

また、アルコールは冷たいものが多いです。特に夏はキンキンに冷えたビールをたくさん飲む人が多いです。しかし、冷えたものを飲むは腸を冷やしすぎてしまいます。

体の免疫にかかわる細胞の約6割が腸にあるといわれます。そのため、腸は体の免疫機能の主をなすといっても過言ではありません。また、細胞は温度によってその働きが変化します。ある一定温度より下がると、細胞の働きは低下します。これが低体温は体に悪いといわれている理由です。

これは腸でも同じことがいえます。つまり、キンキンに冷えたビールを飲むと、腸が冷えることによって、腸にある免疫細胞の働きが低下します。そのため、冷たいアルコールの摂取は体の免疫機能を低下させます。これはアルコールだけに限らず、他の飲食物も同様です。

以上のようにアルコールの摂取は体にさまざまな悪影響を及ぼします。アルコール(酒類)を飲む際は、その量に注意しましょう。そして、良質な水や酵素、ビタミンたっぷりの果物などを摂取することによって補うことも必要です。