アルカリイオン水の正体はカルシウムイオンであり、効果がない

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「アルカリイオン水」「アルカリイオン飲料」など「アルカリ○○」という商品は多いです。これは、酸化が体に良くないという理由から、酸性に傾いたバランスを戻すためにアルカリ性食品や飲料を摂取することが体に良いとされているためです。

しかし実際のところ、あなたはこの「酸」とか「アルカリ」についてどの程度理解しているでしょうか。何となく本やテレビでいわれているから信じている人がほとんどではないでしょうか。その程度の理解で、無駄に高い飲み物や食べ物を買っていないでしょうか。

今回は、そのようなことにならないために、アルカリイオン水について解説します。

アルカリとは

アルカリとは、陰イオンである「水酸イオン(OH-)」のことを指します。基本的に、水溶液中では中性が保たれているため、陰イオンと釣り合った陽イオンが必ず共存しています。つまり、どちらかのイオンだけが含まれていることは、自然界における水溶液ではありえないということです。

水溶液中で水酸イオンと共存できる陽イオンは限られています。それはリチウムやナトリウムなどのアルカリ金属イオンや、カルシウム、バリウムなどのアルカリ土類金属イオンです。その他にも、アンモニウムイオンは金属イオンではありませんが、水酸イオンと共存できる陽イオンに含まれます。

ちなみに、これら以外の一般の金属イオンは、水溶液中では水酸イオンと結合し、不溶性の金属水酸化物となってしまうため共存できません。では、今流行しているアルカリイオン水はどのようなものを指すのでしょうか。先ほど述べた、アルカリ金属やアルカリ土類金属等の陽イオンを含むものでしょうか。それともアルカリの正体である水酸イオンを含む水なのでしょうか。

前者であれば、水道水でもこれらの金属イオンを含むためアルカリイオン水になりますし、海水でも大量にナトリウムやカルシウムのイオンを含むためアルカリイオン水になります。むしろ、自然界の水でアルカリイオン水でないものを探すのが難しいくらいです。

アルカリイオン水の正体

では実際、一般的に売られているアルカリイオン水とはどのようなものを指すのでしょうか。これは、アルカリ金属であるナトリウムやカリウムなどの含有量は関係なく、アルカリ土類金属のなかのカルシウムイオンの含有量だけが関係しているようです。

つまり、一般的に売られているアルカリイオン水はただの「石灰水」ということです。石灰水であれば簡単に誰でも作れます。それを、あたかも健康に良い水のようにして売っているだけなのです。もちろん石灰水以外の特別な性質はなく、体の健康に関係するかどうかもわかりません。

ちなみに、実際に高濃度にアルカリが溶けている水を作ることはできますが、体には害にしかなりません。特に胃壁や腸管に作用し、命に関わります。

以上のように、アルカリイオン水とは実態もはっきりしていませんし、実際にアルカリ濃度が高い水であっても、体にとって良いことはありません。このような事実を知った上で、アルカリイオン水ではなく普通の水を選択してください。

多くの健康に関する商品は、難しい言葉を使ってそれらしい効果があるように見せています。そのような商品を購入する際は、一度立ち止まってあなた自身で調べ、納得した上で買うことが大切です。