水道水の消毒に使われる塩素の体への害とその対処法

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塩素はプールなどの消毒で有名であり、プールの独特の臭いを作っている物質でもあります。塩素は消毒作用が強く、日本の水道水の消毒にも使われています。

しかし一方で、塩素は強い消毒作用があるため、人間の体にも影響を及ぼします。今回は、塩素が体に及ぼす影響について解説します。

発がん性物質

塩素は、コレラ菌や赤痢菌などによる感染症を防ぐため、水道水の殺菌に使われています。塩素消毒を行っているからこそ、安心して水道水を飲むことができるのです。

一方で1970年代に、この塩素消毒が実は発がん性物質を作っていることがわかりました。そしてその発がん性物質は大きく分けて、「トリハロメタン類」「その他の副生成物」に分けられます。以下に、それらについて解説していきます。

・トリハロメタン類

浄水過程で塩素が一部の有機物質と反応すると、トリハロメタン類が作られます。この物質は発がん性があるだけでなく、遺伝子や肝臓、腎臓にも悪影響を与えることがわかっています。

トリハロメタン類は全部で10種類ありますが、その中でも比較的発生しやすいのは4つです。それは、「クロロホルム」「プロジクロロメタン」「ジブロモクロロメタン」「ブロモホルム」です。

これらの物質は、塩素とフミン質(植物のセルロースなどが、微生物により分解されてできる物質)が反応することによって作られます。

この4つにはそれぞれ基準値があり、4種類合計では0.10mg/L以下とされています。実際にこの基準を上回っているところはほとんどありません。ただ、他の有害物質と比較すると、基準値に近いくらい含まれているところが多いようです。

そして、トリハロメタン類の除去方法としては、「活性炭を用いる方法」や「逆浸透膜を用いる方法」があります。浄水器の説明などで活性炭や逆浸透膜などの言葉が出てきた場合は、トリハロメタンの除去機能があると思ってよいでしょう。

しかし、活性炭に関しては、トリハロメタンの除去には良質な活性炭が多量に必要になるため、本当に除去できているかはわかりません。

・その他の副生成物

実は、塩素がフミン質などと反応してできる有害物質は他にもあります。代表的なものは「クロロ酢酸」「ジクロロ酢酸」「臭素酸」「トリクロロ酢酸」「ホルムアルデヒド」の5つです。

これらの水道水中の濃度に関するデータはありませんが、トリハロメタンよりは低いと考えられています。これらは発がん性以外にも、それぞれ特有の影響を体に与えます。

例えばクロロ酢酸に発がん性はありませんが、肝臓、腎臓への影響が心配されています。ジクロロ酢酸は、発がん性に加えて、大脳、肝臓、胆のうに影響する可能性があります。

また、臭素酸は発がん性、トリクロロ酢酸は弱い発がん性が疑われています。ホルムアルデヒドはシックハウス症候群の原因物質ですが、飲用時の悪影響についてはまだはっきりしていません。そして、これらのうち臭素酸以外は活性炭で除去できます。臭素酸は逆透過膜を使用することで除去されます。

以上のように、水道水には塩素消毒が行われているゆえに発生してしまう有害物質があります。水道水の飲水による被害はまだありませんが、これらの物質に毒性があることは確かです。浄水器を付けたり、ウォーターサーバーを用いたりするだけで、これらの問題を解決できるのであれば、こうした商品の購入も検討した方が良いでしょう。