浄水器を購入するときの注意点:磁化水(磁気活水器)

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最近では、一般家庭でも浄水器やウォーターサーバーを利用している人が多いです。多くの人の健康に対する意識の高まりが、その一番の理由かと思います。しかし、その意識が過剰になると、浄水器などの選択の際に失敗する可能性が高くなります。

浄水器やウォーターサーバーは確かに有効なものもありますが、中には詐欺まがいのものもあります。あまりにも健康に対する意識が過剰になると、その有効性の区別を冷静に行うことができなくなってしまいます。

そこで今回は、よく耳にする「磁化水」の有効性について解説します。

磁化水とは

磁化水とは、磁石などを用いて、水を磁場に通すことによって磁化した水だとされています。蛇口に磁石をつけたり、浄水器の中に磁石を入れたりしています。

この磁化された水は、その作用によって体に吸収されやすくなるため、健康に良いとされています。さらにその磁力は錆の防止にも役立つといわれています。

磁化水の二つの問題点

磁化水には大きく分けて2つの問題点があります。それは「本当に磁化されているのか」と「本当に体に吸収されやすくなったのか」という2点です。

前者は、旧ソ連で発表されたものが始まりのようです。しかし、その研究は結果がはっきりしておらず、その後の実験でも統一した結果は得られていないようです。

そもそも水は、磁石のN極とS極の間を通すと変化するのでしょうか。確かに水は、磁力に反応するという性質をもっていますが、その性質はとても小さなものです。そのため、水そのものが磁化されるということは考えにくいです。

さらに、先ほど述べたように、このときの磁石は蛇口などに設置されます。しかし、蛇口や水道管のほとんどは鉄でできています。鉄は磁力を通しやすいため、その鉄の中の空間には磁力は伝わりません。つまり、磁力が鉄によってすべて遮断されるため、そもそも磁力自体が水に届いていないのです。

このような点からも、「本当に磁化されているのか」という疑問に対しての答えは、「極めてその可能性は低い」ということになります。

そして、2つ目の「本当に体に吸収されやすくなったのか」という疑問に対して考えていきます。水が体に吸収されやすくなる理由として、水の分子の集合体である「クラスター」とよばれるものが小さくなることが挙げられています。

ではクラスターは磁力によって本当に小さくなるのでしょうか。

確かに、水に溶け込んでいるイオンに外力が加わるため、もしかしたら一時的に小さくなる可能性はあります。しかし、クラスターの性質上、その磁場を通りぬけた後はすぐ元の状態に戻ってしまいます。

また、実はクラスターの大きさを測定する手段というものはありません。さらに、クラスターが小さいと体に吸収されやすいということもありません。そのため、もし磁力によってクラスターが小さくなっても、体への吸収作用は変わらないということになります。

つまり、磁化水を説明するメカニズムのほとんどが間違っているということです。以下に、磁化水に関しての間違った宣伝文の例を載せます。

・「磁石が作る強力な磁場を水が流れると電流が発生し、電子が水に入ります」

・「磁気処理することで水に溶けている酸素が還元され、還元性分子に変化します」

・「磁化水の電荷はプラスの方向に高く、藻類や菌類の発生を防ぎます」

このように、磁化水に関しては、いわれている効果のほとんどが証明されていません。そのため、「試しに飲んでみる」程度の気持ちで飲むのは良いかもしれませんが、高いお金を払ってまで飲むのは考えた方が良さそうです。