水は乳幼児、子どもの健康に大きく影響する:小児がん、糖尿病

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水は人間の体にとって必要不可欠なものです。また、成人の健康に寄与することはもちろんのこと、乳幼児の健康、そして命に関係します。

例えば、乳幼児突然死症候群という言葉を知っているでしょうか。これは理由もなく乳幼児が突然死んでしまう病気であり、原因はわかっていません。一般的に寝させ方や家族の喫煙、粉ミルクなどとの関係が指摘されていますが、実は水に含まれる成分もこの乳幼児突然死症候群に関与していることがわかっています。

それは、水に含まれる硝酸性窒素という物質によって、乳児が酸欠を起こして死んでしまう可能性があるというものです。海外で大きく問題になりましたが、今の日本の水道水でもその危険性は決してゼロではありません。

さらに、硝酸性窒素はがんや小児の糖尿病にも関係しているといわれています。その影響は、妊娠中の母親が摂取することによって受けやすいとされています。そこで今回は、水に含まれる硝酸性窒素とがん、小児の糖尿病との関係について述べます。

硝酸性窒素とは

硝酸性窒素とは動物の腐敗物質、糞尿、畜産排水、化学肥料などに多く含まれる「窒素」という物質が分解されることによって生成されるものになります。窒素とは、人間の体を作っているタンパク質を構成している物質です。窒素は空気中にも存在していますが、人間は空気中から窒素を取り入れることはできません。

そのため、植物は土の中にある窒素を吸収し、動物は植物やその他の動物を食べるなどして窒素を取り入れて、体のタンパク質を合成しています。そして、野菜などを成長させるために使う化学肥料には、多くの窒素が含まれています。

この化学肥料に含まれる窒素が、土中にいる微生物によって酸化され、硝酸性窒素へ変化してしまうのです。これが地下水、そして水道水に入り込んでしまっているということです。

硝酸性窒素と発がん

実は、硝酸性窒素には発がん性があることがわかっています。硝酸性窒素が体内にはいると、さまざまな体の反応によって「N-ニトロソ化合物」というものが生成されます。これが強い発がん性をもった物質なのです。

実際、イギリスのある地域では、硝酸性窒素濃度が高い水を日常的に飲んでいたのですが、この地域でがんによる死亡率は、通常の1.25~5.72倍であったという報告があります。

さらにその後、世界中から報告された資料をもとに、硝酸性窒素の摂取量と、その国の胃がん死亡率の関係性を見てみると、この2つには相関があることがわかりました。つまり、硝酸性窒素を多く摂取する国ほど、胃がんで亡くなる可能性が高いということです。

そして、これは直接摂取した場合だけではなく、妊娠中の母親が摂取することで胎児にも影響するとされています。数は多くありませんが、日本でも妊娠中の母親が硝酸性窒素を多く摂取することによって、がんにかかりやすい子どもが生まれる「経胎盤性の発がん」というものが報告されています。

硝酸性窒素と小児の糖尿病

さらに小児がかかる糖尿病も、この硝酸性窒素の摂取量と関係があることが報告されています。これは、先ほど述べた硝酸性窒素から作られる「N-ニトロソ化合物」が、インスリンという「血糖値を調整する物質」を放出する細胞を破壊するために起こるとされています。そのため、インスリンの分泌が不十分になり、インスリン依存性の糖尿病になるということです。

実際、海外ではインスリン依存性糖尿病と診断された小児を対象に、普段飲んでいる飲料水を調べてみると、硝酸性窒素濃度と糖尿病は関係があるという報告が多数あります。

以上のように、水は成人の健康だけでなく、乳幼児や子どもの健康にも大きく影響します。しかも、妊娠中の母親が摂取する水も胎児に影響するのです。このようなことからも、妊娠中の人や小さい子供がいる家庭は、とくに飲む水に気をつける必要があります。

そのようなときに、例えばウォーターサーバーがあると、手間もいらず、家族全員で安全な水を飲むことができるようになります。これらの水は、天然水など体にとって悪い物質が入っていないことが確認されたものだけを活用しているからです。健康に対して意識の高い方であれば、こうしたものを活用してみても良いです。