水の硬さ(硬度):硬水と軟水の違いと料理への影響

5d657262356cfcf6b2957c844bfaa737_s

硬水、軟水という言葉はよく聞く言葉かと思います。硬水や軟水には、水の硬さ(硬度)が関係しています。しかし、この違いを正確に理解している人は少ないと思います。

中には、硬水が料理の味に影響を与えるのではと勘違いしている人もいるほどです。そこで、水の硬さから硬水と軟水の違いを理解していきます。

硬水、軟水の名前の由来

硬水とは、一般的にカルシウムやマグネシウムなどのミネラル要素を多く含む水として知られています。これは、加熱するとボイラーの伝熱面に硬い缶石が付着するために生まれた言葉です。しかし、多くの人は「氷のように硬い水」「ものを煮ると硬くなる水」ということから、硬水といわれると勘違いしています。

それに対して軟水は、カルシウムやマグネシウムイオンの濃度が低く、缶石ができにくい水のことを指します。そして、基本的に硬水は「苦い水」、軟水は「甘い水」と認識していてよいと思います。硬水、軟水にはこのような名前の由来があるのです。

硬水の種類

実は硬水には2種類あります。このことを知っている人は少ないですが、硬水は「一時硬水」と「永久硬水」に分けることができます。

一時硬水とは、煮沸するだけで水に含まれるミネラルが気体へと変化して飛んでいき、軟水になってしまう硬水を指します。つまり、簡単に軟水に変わる硬水です。

一方、永久硬水とは、煮沸しても簡単にはミネラルが溶け出さない硬水を指します。この2つの違いは、そのミネラルがどのような形で含まれているかによって決まります。一時硬水は、ミネラルが炭酸ガスと結合した形で含まれるため、煮沸するとその炭酸ガスが空気中にとんでしまいます。

それ対して永久硬水は、塩化物や硝酸塩などの形で含まれているため、煮沸しても簡単に分解されません。あなたがよく飲むミネラルウォーターは、ヨーロッパの水であることが多く、その水は一時硬水がほとんどです。

硬水は料理に影響するか

以上のような事実を知ると、水の硬度がすごく料理に影響しそうな感じがします。ただ、実際はあまり影響しません。先ほど述べたように、硬水で食べ物を煮ると煮物が硬くなると思っている人がいるようですが、そのようなことはありません。

そもそも、日本で使われる硬水は 一時硬水が大半を占めています。そして、一時硬水は煮沸すると簡単に軟水になります。つまり、料理に使うときは、すでに軟水になっているということです。

また、たとえ永久硬水を使っても、料理の味に影響することは少ないです。もちろん、通常では考えられないくらいのミネラルを含んだ水では、苦味が出ることはあります。しかし、日本ではそこまでミネラルが含まれる水は、水道水としてもミネラルウォーターとしても使用することはありません。

硬水、軟水には以上のような違いがあります。多くの人はその名前から、硬水と軟水の違いを勘違いしています。実は、実際に出版されている本でも、このような勘違いが前提で書かれている本もあるのです。そのため、多くの人が間違って覚えているのも無理はありません。

そのため、今回の内容によって、間違った知識を正しい知識と入れ替え、料理の際などに無駄な心配はしないようにしてください。これは、水に限らず多くの情報にある問題ですので、注意してください。